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1999 年度 実績報告書

不確実状況下での選択行動に関する異文化比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 10044001
研究種目

基盤研究(B)

研究機関旭川医科大学

研究代表者

高橋 雅治  旭川医科大学, 医学部, 教授 (80183060)

研究分担者 正高 信男  京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (60192746)
伊藤 正人  大阪市立大学, 文学部, 教授 (70106334)
坂上 貴之  慶応義塾大学, 文学部, 教授 (90146720)
小田 亮  名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (50303920)
キーワード選択行動 / 不確実性 / 強化 / 報酬 / 老人 / 青年 / 時間割引 / 心理学
研究概要

本年度は、様々な報酬に関して、その主観的価値の時間経過に伴う割合(時間割引)と、分配に伴う割引(分配割引)に着目し、以下のプロジェクトに着手した。
(1)時間割引率調査を英国において実施するために、英国より経済心理学者の第一人者である Lea 博士を招聘し、日本心理学会第 63 回大会において不確実状況下での異文化比較研究に関するシンポジウムおよび研究会を開催した。その結果、発展途上国では先進諸国とは全く異なった時間割引曲線が得られる等の成果が得られ、それに基づいて国内外でさらなるデータを収集するための打ち合わせが行われた。
(2)その一環として、不確実状況下での異文化比較研究をインドネシアと日本において行うために、インドネシアよりこの分野の専門家(Hastjarjo 博士)を招聘し、今後の調査の打ち合わせおよびインドネシアに特有の社会事情、および宗教事情についての研究会、および、インドネシアにおいて不確実状況下での選択行動を研究するための打ち合わせが行われた。
(3)これまでは、異文化比較研究を本格的に行うために、研究者が空間的に移動してデータを収集してきた。しかし、この方法では、限られた地域の限られたデータしか収集できないことが分かってきた。そこで、ホームページ上で JAVA を用いた調査実験プログラムを運用し、世界各地でいつでも同一のデータを大量に収集することのできるシステムを開発するプロジェクトが開始された。その開発と運用試験のために、英国より Lea 教授を招聘して、試験運用のテストを行った。その結果、このシステムは異文化比較研究を飛躍的に進歩させる可能性を持っていることが示された。
(4)小型の液晶プロジェクタを利用して、様々な大学において多くの学生に調査項目を見せることにより、日本国内において一度に大量のデータをとるシステムが開発された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] M.Takahashi: "Preference and resistance to extinction do not covary"Behavioral and Brain Science. (in press). (1999)

  • [文献書誌] N.Masataka: "Preference for infant-directed singing inn 2-day-old hearing infants odeaf parents"Dvelopmental Psychology. 35. 1001-1005 (1999)

  • [文献書誌] A Y.Ikeda & N.Masataka: "A variable that may affect individual differences in the child-directed Speech"Japanese Psychological Research. 41. 203-208 (1999)

  • [文献書誌] 正高信男: "言語習得はどこまでモヂュール的か"科学. 69. 803-810 (1999)

  • [文献書誌] 松本晶子、小田亮: "野生チンパンジーのメスの繁殖状態と活動時間配分の変化"霊長類研究. 15. 171-177 (1999)

  • [文献書誌] 小田亮 他: "和歌山県における猿害とニホンザルの分布 : 目撃例報告からの群れ分布推定の試み"霊長類研究. 16(印刷中). (1999)

  • [文献書誌] 正高信男: "老いはこうしてつくられる"中央公論新社. 191 (1999)

  • [文献書誌] "サルのことば 比較行動学からみた言語の進化"京都大学学術出版会. 180 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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