研究課題/領域番号 |
10044011
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
津波 高志 琉球大学, 法文学部, 教授 (90128489)
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研究分担者 |
鈴木 寛之 琉球大学, 法文学部, 助教授 (00305179)
後藤 雅彦 琉球大学, 法文学部, 助教授 (30291553)
豊見山 和行 琉球大学, 教育学部, 助教授 (40211403)
池田 栄史 琉球大学, 法文学部, 教授 (40150627)
大城 肇 琉球大学, 法文学部, 教授 (90168922)
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キーワード | 環東中国海文化 / 周辺文化 / 済州文化 / 琉球文化 |
研究概要 |
単年度ごとに、日本側の調査結果については琉球大学法文学部附属アジア研究施設で報告会を行い、韓国側の調査結果についてはソウル大学比較文化研究所にて報告会をもっている。日本側は主だった研究成果を『琉大アジア研究』で公にしており、韓国側は『琉球文化現地踏査報告』なる報告書(2冊)で、これまでの成果をすべて明らかにしている。 新しい知見を分野ごとに大まかに記すと、以下のとおりである。社会組織分野では、済州の山村と漁村の家族に関する最も大きな違いを、夫婦間の経済関係で説明できる見通しを得た。地域開発分野では、経済分析の基礎となる人口動態を分析し、2010年までの人口推計を行った。その結果、定常状態は50万人台であり、2010年には54万9,782人となることが予測される。物質文化分野では、済州と沖縄双方の祭儀において重要な供犠となる動物、すなわち豚の各部位に関する民間分類体系の相違点と共通点が明らかとなった。考古学分野では、韓国と琉球列島の考古学的研究の深化にとって高麗時代前後の研究がきわめて重い意味を持つこと、また済州島は韓国の中でもとりわけ重要な位置を占めることなどが具体的に明らかになった。 地域史分野では、これまで学会で知られていなかった史料(たとえば奄美における宗門改め関係の史料)を新たに発見したので、今後それに基づく研究が公にされる予定である。民間宗教分野では、済州における男性中心の儒教的村落祭祀以外に、女性を中心とする巫俗的祭祀の存在とそれに関わる神観念や祭儀を確認したので、今後済州村落の経済的基盤などとの関わりの中でそれらの分析を行う予定である。
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