研究課題
2000年9月18日から20日にわたり、東京都港区六本木「国際文化会館」において、日独シンポジウム「国際関係における日独の役割:再定義」が開催された。報告者としてドイツ側側7名、日本側から科研のメンバー10名が参加し、これに日本側から13名が司会、報告、討論者として参加した.また、日本におけるドイツ関係者や国際政治学会員ら、合計約100名がフロアーから討論に加わった。シンポジウムの内容は、まず、2日間のシンポジウムのイントロダクションとして、猪口、Risse、Rittbergerの3氏が、なぜ、どのように日独の対外政策を比較検討するのか、本シンポジウムの目的と意義を明確にした。その後、日独の対外政策の「アイデンティティ」をテーマとする第1セッションでは渡辺昭夫氏が日本の、Wolf氏がドイツの対外政策の理念(ideas)と実際(practices)について、第一次大戦前、戦間期、第二次大戦後と時期区分して報告し、討論者がコメントを述べた後、参加者全員で討論した。日独の「同盟政策」の比較検討をテーマとする第2セッションでは土山氏が米国とのバイラテラルな日本の同盟政策について、Nabers氏がNATOとのマルチラテラルなドイツの同盟政策について報告し、討論者がコメントを述べた。ほかに、地域統合、対外経済政策、武力行使、ODA政策、国連政策等をテーマとするセッションが設けられた。シンポジウム終了後、科研メンバーにより、研究プロジェクトの成果について総括的な検討が行われるとともに、今後とも、日独の対外政策比較研究を継続していく意義について確認がなされた。シンポジウムで提出されたペーパーを中心に『対外政策の日独比較研究』の研究成果を整理した。
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