研究概要 |
今年度前半には、前年の検討の成果を生かして「間人度」尺度の類似概念との経験的弁別性の確認のために、Sigger,J.による「集合的自己評価尺度」(翻訳)、「集団主義尺度」、Brown,R.らによる「集団同一視尺度」(翻訳)、菅原による「自意識尺度」、岩淵らによる「セルフモニタリング尺度」、高田による「相互独立的-相互協調的自己観尺度」との関連を、合計105名の大学生からの回答をもとに検討した。結果の詳細については今後学会などで発表される予定である。 今年度後半では、初年度からの懸案であった英国側共同研究者のひとりエイブラムズ教授の招聘計画を実施し、前橋、東京、大阪の3カ所での研究セミナーを開催したほか、「間人」概念の提唱者である濱口恵俊氏(滋賀県立大学)との討論を実施した。後者の成果は「『社会的アイデンティティ』と『間人』の出会い」として『対人社会心理学研究』に発表された。 なお、英国での英語簡略版間人度尺度項目を用いた調査は現在も継続中であり、その結果については今後、学会等で発表されることになる。
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