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1999 年度 実績報告書

チベットにおける高エネルギー宇宙粒子の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10044063
研究機関東京大学

研究代表者

湯田 利典  東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (60092368)

研究分担者 水谷 興平  埼玉大学, 理学部, 教授 (60008844)
堀田 直己  宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (60157039)
大西 宗博  東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (10260514)
鳥居 祥二  神奈川大学, 工学部, 助教授 (90167536)
斎藤 敏治  都立航空高等専門学校, 助教授 (40259833)
キーワードチベット / ヤンパーチン / 空気シャワー観測装置 / 宇宙ガンマー線点源 / バースト検出器 / 一次陽子成分 / 双極子磁場 / 太陽の影
研究概要

1990年以来、チベットのヤンパーチン高原(標高4,300m)に空気シャワー観測装置(空気シャワーアレイ)を設置し、10TeV領域の宇宙ガンマー線点源探索及び高エネルギー一次宇宙船の研究を行っている。1996年には、検出器間隔が7.5mの高密度アレイが設置され、3TeV以上の空気シャワー現象も検出出来るようになった。この高密度アレイを用いて、カニ星雲から到来する3TeV以上のガンマ線の検出に成功した。これは空気シャワー装置を用いた実験では世界で始めてである。さらに、97年の3月から活動が活発になった活動的銀河核Mrk501からのガンマ線の検出にも成功した。
96年夏から99年夏までの3年間、空気シャワー装置とコア検出器(エマルションチェンバー/バースト検出器)の連動実験が行われた。コア検出器の総面積は80平方メートルである。空気シャワー中の高エネルギー粒子群の観測から、超高エネルギー領域での一次陽子成分のエネルギースペクトルを求めるためである。コア検出器のバーストデータ(シンチレーション検出器で得られるデータ)に、ニュートラルネットワーク法を適用して、200-1000TeV領域の陽子成分のエネルギースペクトルを求めた。
太陽の影の観測も連続的に行われている。1996年頃は太陽の静穏期にあたり、この時期の太陽の影は殆んど太陽と同じ方向に観測された。これと、地磁気による効果を考慮し、太陽の双極子磁場について直接的な情報が得られることが分かった。双極子磁場は太陽磁場モデルとして使われているが、この存在を直接的に検証する手段はなかった。チベットの実験は、これに関して、新たな情報を与える可能性があることが分かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M. Amenomori: "Detection of multi-TeV gamma rays from Markarian 501 during an unforeseen flaring state in 1997"The Astrophysical Journal. 532(in press). (2000)

  • [文献書誌] M. Amenomori: "Observation of multi-TeV gamma rays from the Crab Nebula using the Tibet air shower array"The Astrophysical Journal. 525. L93-L96 (1999)

  • [文献書誌] M. Amenomori: "Sun's shadow by 10 TeV cosmic rays under the influence of solar activity"Advances in Space Research. 23. 611-615 (1999)

  • [文献書誌] K. Munakata: "Siderial daily variation of 10 TeV cosmic rays observed by the Tibet air shower array"Advances in the Space Research. 23. 599-602 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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