研究課題/領域番号 |
10044071
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
橋爪 弘雄 奈良先端科学技術大学院大学, 物質科学教育研究センター, 教授 (10011123)
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研究分担者 |
奥田 浩司 奈良先端科学技術大学院大学, 物質科学教育研究センター, 助教授 (50214060)
山口 雄一 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (80302983)
細糸 信好 京都大学, 化学研究所, 助教授 (30165550)
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キーワード | 円偏光X線 / 共鳴X線磁気散乱 / 第3世代放射光光源 / 磁性多層膜 / 薄膜・界面磁気構造 |
研究概要 |
1.第3世代放射光光源から得られる高輝度、高平行、高偏光度のX線をダイアモンド移相子により円偏光X線に変換し、これを用いて磁性多層膜の磁気構造を解析する新しい技術を開発した。X線エネルギーを磁性原子の吸収端に同調させ、強い磁気散乱を生じさせる。3d金属ではK吸収端、4f金属ではL吸収端を利用する。左右円偏光を用いて個別に収集した散乱強度の差データを解析すると、電荷構造が既知であれば、磁気構造が決定される。鏡面反射データから膜厚方向の磁化分布、散漫散乱データから磁気界面の構造が決定される。この方法には、(1)2種以上の磁性原子を含む試料内で特定の原子種が作る磁気構造を多種原子の構造と分離して解析できる、(2)異なる面内角を持つ2つの散乱面を用いて収集したデータを解析することにより、局所磁化の面内方位が決定できる、(3)従来の方法より運動量分解能、空間分解能がはるかに高い、などの優れた特徴がある。 2.米国アルゴンヌ国立研究所、高輝度光科学研究センターの第3世代放射光光源で日米共同実験を行ない、[Fe(3.5nm)/Gd(5.4nm)]_<15>の磁化構造、磁気界面のラフネス構造を決定した。 3.以上の成果をGordon Research Conference(X-ray Physics),6th International Conference on Surface X-ray and Neutron Scatteringなどの国際会議で口頭発表した。
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