研究課題/領域番号 |
10044074
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大峰 巌 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60146719)
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研究分担者 |
松本 正和 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 助手 (10283459)
斉藤 真司 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70262847)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 水のダイナミックス / クラスター / 非線形分光法 / 大域的ポテンシャルエネルギー面 / 氷化 / シミュレーション / プロトン移動 / 生体高分子反応 |
研究概要 |
水のクラスター及び液体のダイナミックスの様相を実験の両面から解析することを目的とし、特にミクロレベルの揺らぎ、集団運動の様相を調べ、それらが化学反応のダイナミックスに及ぼす影響を解析し、基本構造の運動を取り出すかために大域的ポテンシャルエネルギー面また長時間域ダイナミックスの特徴を抽出する理論的方法の開発を行った。また非線形フェムト秒分光法を用いた、これらのミクロレベルの運動、揺らぎの観測が可能性を調べその限界と新しい実験法、また観測すべき物理量を明らかにした。さらに「水が低温になると、広いPhase-Spaceの中からどのように結晶氷を選びだし収束していくか」の氷化に関する研究を行った。また水、氷、生体高分子中でのプロトン移動の分子論的機構を明らかにする共同研究を行った。 具体的には;(1)溶液、特にミクロレベルの揺らぎ、集団運動の様相を調べるための高次5次非線形分光スペクトルに関する理論を完成させ、さらにシミュレーションを行い、カルフォルニア大学バークレー校Flemingグループと協力して実験の解析を進めた。(2)水液体及びクラスターの氷化過程をを解析刷るために、系の大域的ポテンシャル・エネルギー面の構造を解析さらに、シミュレーションを用いた水の氷化に初めて成功した。さらにそれを大きな系でしらべており、氷化の分子機構が明らかになると期待できる段階まできた。また小さな水分子クラスターの氷化、融解、それにともなう揺らぎも調べた。 (3)生体高分子に於ける水の役割とプロトン移動の機構について解析した。特にバクテリオロドプシンに於けるプロトンポンプ機構の初期段階を明らかにした。
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