研究課題/領域番号 |
10044078
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
舞原 俊憲 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90025445)
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研究分担者 |
太田 耕司 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50221825)
岩室 史秀 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80281088)
田沢 雄二 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60124757)
中島 紀 国立天文台, 光赤外研究系, 助手 (20300709)
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キーワード | 宇宙論 / 銀河形成 / 銀河進化 / 銀河カウント / 赤外線 / すばる望遠鏡 |
研究概要 |
平成10年度〜11年度の2年間、宇宙の初期における銀河形成とその進化過程を観測的に明らかにする第1歩として、アメリカ・ハワイ大学の共同研究者との共同観測、「すばるディープサーベイ」のプロジェクトを企画し、すばる望遠鏡のファーストライト以後の試験観測時期に実施した。 赤外線撮像観測をすばる望遠鏡に装着して、結像性能および検出感度の総合的な観測能力が確認された結果、当初の目論み通りに、世界に先駆けて地上の大口径望遠鏡でもっとも高感度・高精度のディープ画像が得られるとの確信を得た。そこで、11年度当初から約3ヶ月にわたり、特に結像性能が優れている条件のもとで、「すばるディープサーベイ」のプロジェクトに優先的な時間の配分をするなどの配慮をしながら、1.2ミクロンと2.2ミクロンの2バンドの画像を得る事ができた。2ミクロン帯のイメージは、Hubble望遠鏡でも得られない、非常にディープなものであり、今後の宇宙初期における銀河形成期の情報を得る基本的なデータとなることがわかった。 観測結果の解析に基づいて、1.2ミクロンバンドと2.2ミクロンバンドの銀河カウントを、従来よりも約1等級程度高精度のダイアグラムとして得たので、宇宙の初期における銀河の空間密度と現在の宇宙におけるそれとの相違や銀河の種族によってどのように変化しているかなどの情報を、モデルを用いて検討する事が出来るようになった。それらの結果は、日本天文学会の年会で報告し、また日本天文学会欧文報告などに掲載される予定である。
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