研究概要 |
(^3He,t)反応による原子核のスピン・アイソスピン共鳴の研究として以下の課題研究を行なった。 1.新しい太陽ニュートリノ検出器として考えられている^<176>Yb,^<160>Gdの太陽ニュートリノの検出効率の絶対値の信頼性を高めるために新しい^<176>Yb(^3He,t)^<176>Lu反応実験を行なった。前の実験で問題であった同時計測の確かさが100%信頼できるものであった事を確認した。 2.オランダ国立原子核研究所での177MeV^3Heビームを用いた^<176>Yb(^3He,t)^<176>Lu反応実験を行ない、^<176>Lu原子核の3.07MeV励起エネルギーにある準位が1^+であることを確認した。 3.荷電交換反応による原子核のスピン巨大共鳴、特にアイソベクトル型モノボール共鳴の探索をオランダで行ない論文投稿を行なった。 4.^<208>Pbb(^3He,t)反応によって^<208>Biのスピン・ダイボール共鳴を励起しそこからの陽子崩壊巾を実験的にもとめ論文として発表した。 5.太陽ニュートリノ検出器の本格的建設計画立案に参加。これはLENS(Low-Energy-Neutrino Spectorometer)計画としてイタリア・Gran Sasso研究所で認められ準備段階に入った。 また、今後の研究課題であるガンマ線崩壊の研究についても理論研究者との協力で解析が進んだ。オランダ・日本両国での実験結果の解析に目度がついた。現在、理論家の協力も得て着実な研究成果発表にむけた研究活動が行なわれている。
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