研究概要 |
[1]マルチターン飛行時間型質量分析計(MULTUM Linear-plus)の設計および製作: 4個の円筒電場(半径5cm)と8個のQ-レンズからなる,空間および時間的完全収束を満たすイオン光学系を見つけ,この光学系に基づいた装置を製作した。 [2]電子衝撃型パルスイオン源の製作: MULTUM Linear plusに最適化された,イオン化領域の空間幅の影響によるエネルギーの広がりによる時間幅を収束させる二段加速型イオン源の設計・製作を行った。 [3]MULTUM Linear plusの性能評価: 大気ならびにキセノンを試料として用いて,同装置でイオンが複数回周回することを実証し,周回数(飛行距離)に比例して分解能が向上することを示した。 [4]ガスクロマトグラフィーとのオンライン接続: 充填材にユニビーズCを用いたパックドカラムとMULTUM Linear plusをキャピラリーカラムで接続することにより,二酸化炭素の測定を行い,ガスクロマトグラフィーと飛行時間型質量分析計のオンライン接続における問題点を明らかにした。
|