研究課題/領域番号 |
10044095
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
大島 泰郎 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (60167301)
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研究分担者 |
ZAVODOSZKY P ハンガリー科学アカデミー, 酵素研, 教授
PETSKO Greg ブランダイス大学, 生物化学科, 教授
田中 信夫 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (50032024)
山岸 明彦 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (50158086)
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キーワード | イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ / 高度好熱菌 / 進化分子工学 / 実験室内進化 / 熱安定酵素 |
研究概要 |
それぞれ専門を異にする日本、アメリカ、ハンガリーの研究者が協力して、高度好熱菌、大腸菌などの生産する耐熱性の異なるイソプロビルリンゴ酸デヒドロゲナーゼの変異体を作成し、その安定性、酵素活性、および立体構造の変化の相関関係を解析するのが本研究計画の目的である。本年度は、計画通り日本側が各種の変異体を作成したが、ハンガリーが設計した変異体の作成を優先することとなり、当初の計画を変更して、ハンガリー側研究者が来日し、日本において変異体の作成を行った。日本側から2名の研究者がハンガリーを訪問し、研究の打ち合わせを行うと共に、変異体の熱測定、揺らぎの測定を行った。 イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼの二つのドメインを結ぶヒンジ部分の変異体は、熱安定性に大きな影響を及ぼす。これは、ドメイン間の分子内相互作用の増加によるもので、変異体の結晶構造解析から結論された。また、日本側は共同研究の種となる変異体の作成法の改善を行い、プラスミドを用いた方法で安定化変異体を選択する進化工学手法を開発した。この方法を用いて、大腸菌および酵母由来のイソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼの耐熱化に成功した。枯草菌のイソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼに関しては、進化工学手法と理論設計の方法を組み合わせて、多重変異体を作り、変性温度を約25度も上昇した変異体の作成に成功した。
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