研究課題/領域番号 |
10044100
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
都留 常暉 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (60044781)
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研究分担者 |
清水 肇 山形大学, 理学部, 教授 (20178982)
中川 武美 東北大学, 理学部, 教授 (70004348)
高松 邦夫 宮崎大学, 工学部, 教授 (40013370)
藤井 芳昭 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (70190006)
稲葉 進 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (10013434)
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キーワード | 精度ガンマ線検出器 / 電磁シャワーカロリメータ / 中間子光学 / メゾンスペクトロスコピー / 非クォーク対 / エキゾティック粒子 / グルーホール / ハイブリッド |
研究概要 |
1. データ解析 (1)欧州連合原子核研究所(CERN)の超陽子シンクロトロンで採取されたデータの解析 ・ WA102実験 pp-〉pfXOps中心生成反応での中性中間子XOの研究 XOがpi+pi-piO,phiphi,K^*K^*,baryon antibaryon等のチャンネルが調べられ・論文にまとめられ た。又、XOが擬ズカラーの状態が調べられ、f1(1285)及びfl(1420)の擬ベクトル状態の分岐 比が求められ論文に公表された。 NA12/2実験のデータ解析が行われた。これもpp中心衝突反応である。 piOpiO、etaeta、etapiO状態が解析された。 (2)ロシア連邦高エネルギー物理学研究所(IHEP)の陽子シンクロトロンを用いた実験データ解析 pi-pi->XO n荷電交換反応でのXOが調べられた。etapiO、piOpiOなどのチャンネルが解析されノボジルビルスクでのワークショップ(1999年3月)などで発表された。 (3)高エネルギー加速器機構(KEK)の陽子シンクロトロンによるデータ解析 pi-p->X-n及びX-p反応でのXO及びX-が研究対象。piOpiOチャンネルなどが解析された。 (4)これらの解析によって、piOpiOチャンネルで、500-700MeV近傍に発見した新粒子シグマの存 在が明かとなった。これは我々GAMSグループと日大の石田晋氏らのグループとの共同作業 で指摘してきたことが認められたものである。 又、KEKグループがetapi-チャンネルで 発見したqqbarでない1-+状態も、他の2つの実験グループが確認した。 2. 検出器及びエレクトロニクスの開発・プロトタイプ制作及びビーム実験 (1) CERNにおける次期・次世代の高強度実験(COMPASS-NA58)などで不可欠な新電磁 シャワーカロリメータの開発・プロトタイプ制作がなされた。鉛ガラスに替わるものとし てタングステン酸鉛(PWO)にほぼ決まり、その実用的応用のための実験がなされた。CERN IHEP.KEKでビームを使った実験が行われた。 CERNでなされたものが論文として公表 され、IHEPでのものも公表される予定であり、KEKなされたものはデータ整理中である。 これらの成果はKEKの次期計画JHFにも即、生かされる。 (2) 上記カロリメータのフロントエンド電子回路用の、高性能のフルカスタムICチップの開発 がなされ、今年度は更に高性能(変換タイムが1マイクロ秒を切るもの)のフルカスタムIC チップの試作がなされた。又高速のデータ処理系の検討も行われた。 3. IHEPの研究者の来所により、データ解析及び検出器(特に電磁シャワーカロリメータ)の開発 が行われた。又KEKとIHEPの研究グループ(GAMS)としての次の計画をどう発展させるかと いう検討がなされた。
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