研究課題/領域番号 |
10044106
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
長岡 正隆 名古屋大学, 大学院・人間情報学研究科, 助教授 (50201679)
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研究分担者 |
ピエール ギャスパード ブリュッセル自由大学, 化学物理部門, 上級研究員
ピーター ハンギ アウグスブルク大学, 理論物理1, 教授
ロブ コールソン ピッツバーグ大学, 物質研究センター, 助教授
田崎 秀一 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (10260150)
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キーワード | 量子拡散モデル / 非線形効果 / 量子カオス / 拡散過程 / 非可積分力学系 / 散逸過程 / 非平衡定常状態 / 緩和過程 |
研究概要 |
本国際共同研究では化学反応系の多次元性に重点を置きながら、化学反応が、(a)時間に依存した量子動力学過程である事と、(b)非線形・非平衡・非定常過程である事、の2点に焦点を当てて以下の2つの基礎的な研究題目を進めた。 (1) 大自由度多次元系である化学反応系の粗視化モデルの理論構築、 (2) 古典非可積分力学系の微視的散逸過程の発現メカニズムの解明、 初年度は、研究計画書並びに交付申請書記載の研究計画に沿って、以下の共同研究を進めた。 1、 長岡は,平成10年8月6日から22日までブリュッセル自由大学(ベルギー)にてGaspard博士と量子拡散過程に関する波動関数アプローチ(量子状態拡散モデル)を用いて、多自由度の凝縮系化学反応系を想定した共同研究を行い、スピン-ボソンモデルに適用して、従来の対症療法的結果が著しく改善されることを確認した。 2、 田崎は、平成10年7月13日から8月9日までブリュッセル自由大学(ベルギー)にてGaspard博士とエネルギー座標を含む多重パイこね変換における微視的散逸機構や間欠性を示す写像の発展演算子のスペクトル分解などに関する共同研究を行なった。 3、 また、長岡と田崎はGaspard博士が平成10年10月31日から11月11日まで来日した際に、上記共同研究に関する討論を行なった。現在、こうして得られた成果は、学会発表や論文として公表済み、あるいは投稿準備中である。
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