研究課題/領域番号 |
10044110
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐伯 昇 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80002004)
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研究分担者 |
堀口 敬 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30094816)
伊藤 精彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30001176)
伊藤 獻一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80001163)
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キーワード | 月コンクリート / 灰長石 / DM / SI法 / 低重力 / 玄武岩 / レゴリス / キャストバサルト |
研究概要 |
1.海外の研究者の招へいおよび国内の研究者の海外派遣 T.D.Lin教授を日本に招き、月面におけるコンクリート製造に関する共同研究の日本における分担について打ち合わせを行った。さらに、台湾に日本から3名を派遣し、台湾における研究の進行状況について資料収集を行った。その結果、日本においてはセメント製造の他に、鉱物を直接溶融、固化させて製造する材料についても実験を行うこととなった。 2.月コンクリートの製造実験 月の材料からセメントを得る手法を確立するため、疑似材料として灰長石を用いてセメントを製造し、その特性を調べた。灰長石セメントはエーライトが少なく、カルシウムアルミネートが多い鉱物組成を有し、これを用いたモルタルの強度および微細構造については一般のセメントを用いた場合に比べ遜色のないことが確認された。コンクリート製造方法については、DM/SI法(Dry Mix Steam Injection Method)を用いることにより、低重力環境である月面においてコンクリートの製造が可能であることが明らかとなった。 また、月の疑似骨材として玄武岩を使用したが、他の骨材と遜色がなく、レゴリス状にするとさらに強度が増すことが確認された。 玄武岩を直接加熱溶融したものを冷却して製造するキャストバサルトについて検討を行った結果、その強度は冷却速度に敏感であることが確認された。
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