研究課題/領域番号 |
10044110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐伯 昇 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80002004)
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研究分担者 |
堀口 敬 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30094816)
伊藤 精彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30001176)
伊藤 獻一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80001163)
BAE Ju Seong Chombuk National University, professor
LIN T. D. National Chao Tung University, professor
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 灰長石 / 玄武岩 / 酸化カルシウム / 月セメント / DM / SI法 |
研究概要 |
本研究では、将来、月において構造物を建設する際に月の材料を用いてセメントを製造する手法について検討を行った。一般の月の材料は酸化カルシウム含有量が少ないため、セメントの製造には適さないが、月の灰長石および玄武岩は酸化カルシウムをそれぞれ17%および12%含有しているため、これらを元にセメント系材料を製造することができると考えられる。北海道で産出される灰長石は酸化カルシウムを16%含有しており、月におけるセメント製造に用いる疑似材料として使用できると考えられる。そこで、北海道灰長石を用い、1600℃までの温度上昇が可能な電気炉により疑似月セメントを製造した。焼成温度および焼成時間はそれぞれ1450℃、1時間である。粉末度は2670cm^2/gおよび5000cm^2/gとした。 コンクリートの製造方法としては、T.D.Lin博士の開発したDM/SI法(Dry-Mix/Steam Injection method)が月での製造法として有効と考えられる。DM/SI法によって製造されたモルタルと従来の湿式練り混ぜ法の比較を行ったところ、湿式法では7日強度が2.9N/mm^2であったのに対し、蒸気の最高温度を170℃としたDM/SI法では1日強度が21.9N/mm^2となり、その有効性が示された。また、走査型電子顕微鏡による観察とX線回折を行い、セメントの鉱物組成および水和物の化学成分について検討を加えた。
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