研究課題
国際学術研究
流量センサ、バルブ、ポンプなどを流路とともに製作し、様々な要求に応えられる微小流体制御システムを実現可能にする。これには信号処理回路の集積化ができるシリコンマイクロマシニング技術と、立体的で複雑な樹脂構造体を作製できる微細射出成形技術を利用する。これにより、大量生産を可能にし、機能ごとにモジュール化してそれらを組み合せた微小流体制御システムを開発する。本年度は化学分析システムのサンプリングモジュールとして、表面張力を利用して試料と反応試薬の混合を制御できるデバイスの開発を行い、その動作を確かめた。シリコン基板に微細な可動壁で分離された部屋を形成し、片側に反応試薬を入れておき表面張力で可動壁が閉じた状態にしておく。試料が他の部屋に表面張力で導入されると可動壁が開いて反応試薬と混合され、比色測定で対象物質の濃度知ることができる。この場合に表面張力がポンプやバルブに利用されている。この他、反応性イオンエッチング01つによって水晶基板上に厚さの異なる複数のダイアフラムを形成し、それを振動子として用いた水晶マイクロバランス(QCM)を開発した。これは同一基板上で複数の化学物質の濃度を同時に検出できる機能を持つ。微細射出成形技術についてはフライブルグ大学において研究を進めており、今後シリコンマイクロマシニング技術と融合して微小流体制御システムを開発する。
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