研究課題/領域番号 |
10044118
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浅見 勝彦 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20005929)
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研究分担者 |
菊地 迪夫 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (30204837)
川嶋 朝日 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (50005964)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 二酸化炭素リサイクル / 地球温暖化 / アモルファス合金 / メタン化触媒 / 海水電解 / 太陽エネルギー / 酸素発生電極 / 水素発生電極 |
研究概要 |
本研究は砂漠での太陽エネルギー発電、砂漠最寄りの海岸での海水電解による水素生成、水素とCO_2の反応によるメタン生成、メタン輸送・使用・CO_2回収からなるグローバルCO_2リサイクル・プロジェクト実現のための鍵となる材料である触媒および電極をアモルファス合金を前駆体とする触媒ならびにアモルファス合金および酸化物電極として創製し、その性能と耐久性向上を目指したものである。 アモルファスNi-Zr合金リボンを前駆体とした触媒はCO_2のメタン化反応に対して高い活性を示す。これにSmを添加した合金からの触媒は、正方晶ジルコニアが安定化し、表面金属Niの分散度が高くなり、さらに活性の向上が見られた。ガスアトマイズ法により作製したNi-Zr合金急冷凝固粉末から作製した触媒は従来の含浸法触媒よりも高活性を示すが、アモルファスリボン触媒より低活性であった。Smを5at%添加することにより高活性を実現できた。 スパッター法で作製したNi-MoおよびCo-Al-Mo合金電極は水素発生反応に対して高い活性を示した。また、下地と堆積膜の密着性が良好なアークイオンプレーティング法により作製したNi-(10〜20)at%Mo-(5〜10)at%O合金電極は電流密度4×10^3A/m^2での水素過電圧が100mVより低く、耐久性も高かった。アノード電着によりMoを含むMnO_2型酸化物をTiに被覆した電極は100%の酸素発生効率を示すアノード電極の創製に初めて成功した。この電極は6価のモリブデンを固溶したγ-MnO_2構造をとり、化学的に均一なナノ結晶を形成することにより高選択性を示す。また、Moの添加はMnO_2の塩素発生に対する活性を著しく低下させ、さらにMoとWを複合添加することで電極電位の減少と耐久性向上を実現した。
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