1999 年度実績報告書

高エネルギー密度圧縮研究用イオン慣性核融合ドライバーの研究

研究課題

研究課題/領域番号	10044140
研究種目	基盤研究(B)
研究機関	東京工業大学
研究代表者	糟谷紘一東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (30029516)
キーワード	パルスイオンビーム / 粒子ビーム慣性核融合 / 中間質量イオンビーム / ビーム標的相互作用 / 東京工業大学(総合理工学) / 米国サンディア研究所 / ピンチX線応用核融合 / ビーム関連計測法の開発
研究概要	パルスパワーによる慣性核融合研究が最近活発化しており、細線を円筒状に並べて高速放電を行い、以前より安定な中心収束高速ピンチを発生して高エネルギーX線を発生し、これを慣性核融合関連研究へ応用することが、最近はやりの研究トピックスになっている。これにたいして、軽イオンビーム慣性核融合研究の場合には、自身の高密度電荷にさからう形でビーム収束度を今まで以上に上げる必要があり、他方、重イオンビーム慣性核融合研究の場合には、今までよりも2-3桁高い電流値のビームを発生する必要がある。そこで本研究では、細線列高速ピンチによる慣性核融合に関する重要研究項目を調査し、新たに着手できる研究課題の検討をすると同時に、軽でもなく重でもない、これら両者の中間領域の重さのビーム種を用いる慣性核融合関連研究を開始し、従来の軽いビームと重いビームが内包する致命的課題の解決を計画した。東工大のイオン・ダイオードとサンディア研究所のイオン・ダイオードおよびX線発生装置の最新研究結果を参考にして、研究全体の進め方を検討した。昨年度末から今年度当初にかけて行った、窒素の1価イオンを主成分とするビームのイオン・ダイオード陽極面上における、イオン・ビームのミクロ発散角の測定結果を検討し、以前の陽子ビームの結果と比較し、これらをまとめた論文を書いて、複数の関連国際会議で発表し、研究論文誌に投稿した。また、同様の実験をサンディア研究所のRHEPP-1装置で実施するため、現有のイオン・ダイオードの改造を試み、来年度の準備を行った。さらに、現有のイオンビームによる低温状態の標的を含む各種標的照射実験も試み、イオンビームによる各種の薄膜生成の可能性を調べた。これらと平行して、慣性核融合反応に伴う強力X線による核融合炉壁の蒸発量を見積もるために、高温高密度プラズマからの放射やX線による炭素材料のアブレーションの数値計算を行った。

研究成果

(8件)

すべてその他

すべて文献書誌 (8件)

[文献書誌] K.Kasuya,M.Funatsu,S.Nakai et al.: "Procuction, Diagnostic & Application of LIB & MIB in Japan"Fusion Engineering & Design. 44. 319-326 (1999)
[文献書誌] K.Kasuya,H.Okayama et al.: "New Method for Thin-Film Formation with Cryo. Diode & Target"Fusion Engineering & Design. 44. 327-330 (1999)
[文献書誌] K.Kasuya,Y.Kishi,J.Quintenz et al.: "Measurement to Encourage Future Development of MIB Driver"Proceedings of 1999 APS Snowmass Fusion Summer Study. CD-ROM(製作中). (2000)
[文献書誌] K.Kasuya,Y.Kishi,T.Renk et al.: "1st Measurements of Small Divergence Angle of Medeum Mass lons"Proceedings of 1st Int. Conf.On lnertial Fusion Sciences. (印刷中). (2000)
[文献書誌] K.Kasya,T.Renk,J.Quintenz et al.: "Recent Progress in Cryogenic Techinique Applied to lon Beam"Proceedings of 12th IEEE Int. Pulsed Power Conference. (印刷中). (2000)
[文献書誌] K.Kasuya,B.Turman,J.Quintenz et al.: "Low Micro-divergence MIB Produced from a N_2O Cryogenic Diode"Laser and Particle Beams. (印刷中). (2000)
[文献書誌] 糟谷紘一: "高エネルギー密度プラズマの発生:粒子ビーム"プラズマ・核融合学会誌,75巻,Supplement-II. 3 (1999)
[文献書誌] 糟谷紘一,J.Quintenz,T.Mehlhorn 他: "粒子ビームを用いる慣性核融合の研究"東京工業大学総合研究館協同開発研究報告書. 6 (1999)

1999 年度 実績報告書

高エネルギー密度圧縮研究用イオン慣性核融合ドライバーの研究

研究代表者

糟谷 紘一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (30029516)

研究成果

[文献書誌] K.Kasuya,M.Funatsu,S.Nakai et al.: "Procuction, Diagnostic & Application of LIB & MIB in Japan"Fusion Engineering & Design. 44. 319-326 (1999)

[文献書誌] K.Kasuya,H.Okayama et al.: "New Method for Thin-Film Formation with Cryo. Diode & Target"Fusion Engineering & Design. 44. 327-330 (1999)

[文献書誌] K.Kasuya,Y.Kishi,J.Quintenz et al.: "Measurement to Encourage Future Development of MIB Driver"Proceedings of 1999 APS Snowmass Fusion Summer Study. CD-ROM(製作中). (2000)

[文献書誌] K.Kasuya,Y.Kishi,T.Renk et al.: "1st Measurements of Small Divergence Angle of Medeum Mass lons"Proceedings of 1st Int. Conf.On lnertial Fusion Sciences. (印刷中). (2000)

[文献書誌] K.Kasya,T.Renk,J.Quintenz et al.: "Recent Progress in Cryogenic Techinique Applied to lon Beam"Proceedings of 12th IEEE Int. Pulsed Power Conference. (印刷中). (2000)

[文献書誌] K.Kasuya,B.Turman,J.Quintenz et al.: "Low Micro-divergence MIB Produced from a N_2O Cryogenic Diode"Laser and Particle Beams. (印刷中). (2000)

[文献書誌] 糟谷紘一: "高エネルギー密度プラズマの発生:粒子ビーム"プラズマ・核融合学会誌,75巻,Supplement-II. 3 (1999)

[文献書誌] 糟谷紘一,J.Quintenz,T.Mehlhorn 他: "粒子ビームを用いる慣性核融合の研究"東京工業大学総合研究館協同開発研究報告書. 6 (1999)

1999 年度実績報告書

糟谷紘一東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (30029516)