研究分担者 |
WAGNER D. シュツットガルト大学, Institut for Plasmaforschung, 研究者
KASPAREK W. シュツットガルト大学, Institut for Plasmaforschung, 研究者
THUMM M. FZK, Institut fur Technische Physik, 教授
光藤 誠太郎 福井大学, 工学部, 助教授 (60261517)
出原 敏孝 福井大学, 工学部, 教授 (80020197)
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研究概要 |
1 超高出力ミリ波ジャイロトロンの開発研究 Karlsruhe研究センター(FZK)では,周波数165GHzの同軸型ジャイロトロンを開発し,パルス動作により(パルス幅1ms),発振出力2.1MWを達成できた。CPD方式による動作を行い,発振効率を53%まで向上できた。また,福井大学で培ってきた経験を生かし,色々な動作モードでの発振を可能にすることにより,134GHzから169GHzまでの周波数可変性を実現できた。 2 趨高周波・周波数可変・サブミリ波帯定常ジャイロトロンの開発 福井大学では,17T超伝導マグネットを用いたGYROTRON FU IV Aの動作試験を行い,二次高調波動作により周波数889GHzの発振に成功した。さらに,超高周波化へのステップとして,三次高調波動作により周波数523GHzの発振を得ることができ,明るい展望が得られた。これらの課題と平行し,サブミリ波帯の光源を実現する立場から,ジャイロトロン出力の安定化と高純度モード化に取り組んできた。発振の安定化では,アノード電圧のフィードバック制御による方式に目標を定め,詳しく発振特性を調べた。間もなく周波数301GHzの発振において,出力の安定化実験を行う予定である。また,散乱行列を用いた計算により,多くの発振モードに対して高純度出力が得られる共振器の設計を完了した。既に共振器の製作も終了しており,ジャイロトロン装置の製作の準備を行っている。 3 ジャイロトロン出力の高効率・高純度ガウシャンモード伝送系の開発 ジャイロトロンを光源として利用するためには,出力をガウシアンビームに変換する必要がある。その際,ジャイロトロンの周波数可変性に適合できることが重要であるので,Stuttgart大学及び福井大学の協力により,伝送効率の向上に照準を合わせたシステムとビームの質の向上に照準を合わせたシステムを平行して開発してきた。これらのシステムを利用することで,プラズマ加熱やプラズマ計測への新たな展開が期待できる。
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