研究分担者 |
MOKTADIR Zak LAAS/CNRS, 研究員
CAMON Henri LAAS/CNRS, グループリーダー
VAN Suchtele トエンテ大学, MESA研究所, プロジェクトリーダー
ELWENSPOEK M トエンテ大学, MESA研究所, 教授
式田 光宏 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80273291)
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研究概要 |
シリコンの結晶異方性エッチング現象の解明を目的とし,名古屋大学と,オランダのトエンテ大学,ナイメーゲン大学,フランスのLAAS/CNRSとの間で,以下の共同研究を実施した. (1) 平成10年5月にオランダにて,上記研究機関が協力して結晶異方性エッチング物理化学と題したワークショップを企画・開催した.また,名古屋大学から佐藤一雄が出席し招待講演を行った. (2) 平成10年10月,オランダ側の共同研究者2名(Jaap van SuchtelenおよびErik vanVeenendaal)を名古屋大学に招聘し,結晶表面ステップモデルの検証とパラメータの定量化をおこなった.またエッチング表面の微細構造の観察を共同で実施した. (3) 平成10年5月にフランス側の共同研究者Henri Camonとオランダにて研究打ち合わせを行い,格子エネルギ理論:モンテカルロ解析によるエッチングモデルの検証について討議した.また,共同研究者Zakaria Moktadirを日本学術振興会研究員として平成11年から名古屋大学にて研究させることにした. (4) オランダとの共同研究成果を連名の論文としてIEEE主催の国際会議,MEMS-99に投稿し,平成11年1月,米国フロリダにて発表した. (5) 平成11年3月,日本側研究者佐藤一雄と式田光宏がオランダおよびフランスに渡航し,今年度の共同研究を総括し,来年度の研究計画を討議した. 今年度の成果として,結晶異方性エッチングにおけるエッチング特性のうち,(100)面近傍および(111)面近傍のエッチング速度の方位依存性は,結晶表面ステップモデルである程度記述できることが判った.今後の課題として,(1)その他の面方位のエッチング速度のモデルの確立,ならびに,(2)エッチング液の違いによる異方性の変化の原因追究,が残された.
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