研究分担者 |
塚井 誠人 広島大学, 工学部, 助手 (70304409)
奥村 誠 広島大学, 工学部, 助教授 (00194514)
藤原 章正 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 助教授 (50181409)
POLAK John ロンドン大学, 交通研究所, 助教授
JONES Peter ウエストミンスター大学, 環境学部, 教授
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研究概要 |
本研究の目的はアクティビテティプローチの考えを基礎として,調査法,行動モデリング,政策評価に関する問題点を明らかにし,改善を加えることにより,新しい都市交通計画手法の開発を行うこととする. 研究に先立ち,平成10年8月にオーストラリアのレオポンド・フランツェン大学のAxhausen教授を訪問し,アクティビティアプローチの現状と研究計画に対するレビューを受けた結果,効率的で精度の高いデータを得るための調査手法の開発と,買物や観光目的の非日常的交通行動のモデリングについて焦点を当てて研究を進めることとした. 調査手法に関しては,アンケート調査では不可避の無回答バイアスの修正方法と偏りなく効率的にデータ収集するための回答者インセンティブの効果の計測について検討した.前者については藤原が担当しEMアルゴリズム法による新しい修正法の有用性を確認した.後者については奥村が担当しインセンティブの効果を評価し,最適なインセンティブの与え方について示した. モデリング手法については,買物モデルと観光モデルに分けて検討した.まず,買物モデルに関しては杉惠が担当し,一週間の買物行動の曜日間変動と相互依存関係について明らかにし,平日の買物頻度と週末の買物参加行動を同時に推定する手法を開発した.一方,観光モデルに関しては藤原と塚井が担当し,日帰り周遊行動の時間配分,経路選択,観光スポット群選択の各行動を決定するモデリング法を開発し,その適用可能性について明らかにした. また,John PolakとPeter Jonesより日常的な移動の時刻選択行動における学習過程の分析の重要性が指摘され,仮想実験の結果と統計モデルの推定を行った. 平成11年3月に広島大学でセミナーを開催し,以上の研究成果について発表と討議を行った.
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