研究課題
国際学術研究
1. ボーリング試験およびコアサンプルの砒素含有量と砒素溶出量ボーリング試験(70m 深さ)をバングラデシュ・シャムタ村で行った結果、地表面から 7mの深さまでは粘土層で、それ以深は砂層という地層構造が確認された。砒素の含有および溶出試験結果から、粘土層に多くの砒素が含まれるものの砒素の溶出量は両者で大差はないことが分かり、粘土、砂層のいずれもが砒素溶出に関与していることが推定された。2. 地下水流動シャムタ村の井戸の水位を計り、地下水流動を調査した。地下水は北から南に向かって流れ、南部で滞留している様子がうかがえられた。滞留部分は砒素の高濃度汚染ゾーンと一致しており、地下水の還元環境が砒素の溶出に影響している可能性が高いことが分かった。3. ため池の水質シャムタ村でため池水を浄化して飲料水として使うための水質調査を行った結果、低濃度の砒素の存在が確認された。その原因調査を行った結果、砒素を有する池は青こが発生しているなど池底の嫌気状態が大きく関与していると思われた。また、粘土層からの砒素溶出と井戸水からの排水(砒素含有)の流入も考えられた。今後の研究課題である。
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