研究課題/領域番号 |
10044168
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
横田 漠 宮崎大学, 工学部, 教授 (90037888)
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研究分担者 |
田辺 公子 宮崎大学, 機器分析センター, 講師 (00179805)
秋吉 康弘 宮崎大学, 農学部, 助教授 (30041031)
瀬崎 満弘 宮崎大学, 工学部, 助教授 (80136803)
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キーワード | 地下水 / 砒素汚染 / 飲料水 / 浄水装置 / ため池 |
研究概要 |
今年度は調査研究は、(1)シャムタ村周辺の水質調査および(2)PSF(Pond Sand Filter:ため池水の飲料用浄化装置)No.1の本格的稼働とPSF No.2施工が主要なものであったが、それぞれ次のような成果が得られた。 (1)シャムタ村周辺の水質調査 シャタ村における地下水のヒ素濃度は、村の北部から南部にかけてヒ素濃度が高くなっている。このヒ素分布を外挿的に評価するために、サムタ村も含めてシャルシャ郡南部の広域な範囲で井戸水のヒ素濃度測定を1999年5月と11月に行なった。その結果、 1)ヒ素濃度はシャムタ村南部やその東側(デウリ村)が最も高く、高濃度地帯が両村を含んで南西方向に帯状に分布している。 2)シャムタ村より北方では環境基準(バングラデシュ基準:0.05mg/l)をクリアーする地域が広く存在している。 という、シャムタ村の砒素分布と調和的な傾向が得られた。 (2)PSF No.1、No.2について No.1に関しては昨年度の試験施工後,ため池の整備(乾季におけるため池の掘削、雨季における貯水)を行って、11月から本格稼働に入ったが、その時点におけるPSF処理水の水質は、濁度が1度(池の水では20度)、また大腸菌群数と一般細菌数はそれぞれ0と10であった。本年の2月では大腸菌群数と一般細菌数は0と2というデータが得られており、良好な浄化を行っている。PSF No.2が2月に隣村のデウリで竣工されたが、その時点における大腸菌群数は0-1程度、一般細菌数は3-4であり、今後塩素滅菌をすれば直ちに利用できる状態にあるといえる。砂濾過槽に生物膜が生育すれば大腸菌群数も0になるだろう。
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