研究分担者 |
池戸 恒雄 コンピュータ理工学部, 教授 (30254072)
西河 謙一 ルイジアナ大学, 理学部, 助教授
伊藤 利明 徳島大学, 総合科学学部, 助教授 (60201927)
菊池 靖 コンピュータ理工学部, 講師 (60254059)
蔡 東生 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (70202075)
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研究概要 |
インターネット上のインタラクティブ教材を開発する本研究の最大の特色は (1) 今までの,通信教育では一方向でインタラクティブ性がなかった. (2) 放送教育,衛星放送教育では学習者側の時間が制約される. (3) プログラミング実習などが困難であった.特に,コンピュータリテラシー,プログラミング教育など実習・実験が必要な高度な専門教育が可能になる.インターネット上で上記のマルチメディア性を持たせるにはクライアント-サーバ方式をとるのがベストである.また,サーバ側にデータベースを配置し学生の進展状況を把握できるバーチャル教室を作成する.具体的には我々はISDNを使い、サーバと学生のクライアントパソコンを一対一でつなぐ.学生側はNetscapeとJAVAで開発されたマルチメディア教材が収納されたCD-ROMを持ち,サーバが教員の指示に従い,学生の進度,成績に応じて,必要なアドバイスと教材を与えながら,双方公的にバーチャル教室を進めていく.学生はパソコンにCD-ROMをいれ,大学のサーバにISDNを使ってアクセスすることにより,バーチャル教室に参加する.CD-ROM教材は,テキスト,グラフ,図,写真,画像,ビデオ,音声,ハイパーテキスト,データベースエンジン,アニメーション,シミュレーションエンジン等のマルチメディア教材からなる,これらのマルチメディアデータはパソコンクライアント側のCD-ROMにもたせる.教師はサーバ側のJAVAプログラムをコントロールすることにより対話的にバーチャル教室をすすめる.本年度はおもにインタラクティブな数学教材を開発した.本研究ではこれをもとにしたソフトウェア構築を行った(この事実をもとに書かれた代数学テキストかっては存在しない).上に述べた代表的な6つの分解定理とは次のものを指す. (1) 変換の全射・単射の特性や階数の意義を明解に同値分解、 (2) 行列の固有値計算のためのもっとも標準的アルゴリズムであるQR法の基礎であるQR分解、 (3) ユニタリ相似変換による三角行列化を保証するシュール分解, (4) 固有値問題の構造を完全に示すジョルダン分解, (5) 密な線形システムを解くためのLU分解、 (6) 原空間と像空間における独立なユニタリ変換による対角行列化を保証する特異値分解。これらの諸定理を中心に据えた点が研究代表者の講義の大きな特色であり,受講生から好評を得ている.
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