研究分担者 |
稲葉 真理 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (60282711)
今井 浩 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (80183010)
浅野 孝夫 中央大学, 理工学部, 教授 (90124544)
大西 建輔 電気通信大学, 大学院・情報システム研究科, 助手 (00303024)
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研究概要 |
コンピュータによる図形処理の高速化はマルチメディア時代には必須のものとなっており,幾何構造の情報を計算機によって効率良く扱うことが非常に重要である.このような状況の中で,幾何構造のコンピュータによる高速処理の観点から離散的な側面での処理の有用性に着目し,離散計算幾何学に対する情報工学における統一的研究を行ってきた. 本年度の研究では昨年に引き続き,GIS(地理情報システム)に重点をおいて研究を進めた.本研究は国際学術研究としてカナダと日本の計算幾何グループの共同研究としてスタートしたので,本年度も当初の計画に従って,双方のグループの情報交換,共同研究を推進するため,分担者の稲葉と研究協力者の森山がカナダのグループを訪問した. インターネット技術の普及に伴って,Web地図におけるラベル配置問題がGISの分野で注目されているが,実際的な立場から,地図上の建物などをあらわす点や道路や鉄道などに対応する線に自動的にラベルを配置する計算機実験を行った.また,GISにおいては幾何構造だけでなく統計データも同時に与えられるので,そのようなデータを解析する手法,特にクラスタリングに関する研究をおこなった.さらに,GISにおいてはGPSから得られた位置にある点がどの領域にあるのかを高速に知る必要がある.そのような点位置決定問題に対しても,簡単な前処理でも高速に処理することができるアルゴリズムを提案した.これらの研究成果は論文や研究会発表として公表した.
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