研究課題/領域番号 |
10044204
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
田坂 昌生 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究所, 教授 (90179680)
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研究分担者 |
SCHINDELMAN ガーリー ニューヨーク大学, 生物学教室, 博士研究員
深城 英弘 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究所, 学術特別研究員
BENFY Philip ニューヨーク大学, 生物学教室, 助教授
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キーワード | シロイヌナズナ / sgr1 / scr変異体 / 頂芽分裂組織 / SGR1 / SCR遺伝子 / sgr7 / scr変異体 / 内皮細胞分化 |
研究概要 |
シロイヌナズナの根、胚軸、花茎で内皮細胞の分化に関係する遺伝子座を2つ同定してSGR1/SCR遺伝子とSGR7/SHR遺伝子と名付け、そのうちの一つのSGR1/SCRを既に単離した。この遺伝子はbZIP型の転写因子をコードしていた。本年度は次の研究を行った。 1. 野生株の地上部におけるSGR1/SCR遺伝子の発現をin situ hybridizationならびにアミロプラストの染色で調べた。頂芽分裂組織の直下の細胞で内皮細胞の分化が観察されたが、葉等の側生器官があるために根の場合程明瞭に最初の分化細胞の同定を行うことが困難であった。また、SGR1/SCRプロモーターとマーカー遺伝子(GUS,GFP)をつなげたキメラ遺伝子を作成し、それをシロイヌナズナの野生株に導入したトランスジェニック植物の作製は終わり、このトランスジェニック植物におけるキメラ遺伝子の発現の観察を始めた所で有る。SGR1/SCRのコーディング部位にGUSあるいはGFPのコーディング部位をフレームをあわせてつなげる事でキメラタンパク質が発現できるベクターの作製はほぼ終わり植物に導入しつつある。 2. トランスポゾンでタッグされたshr/sgr7変異株が得られた可能性が高くその株の解析を中心にSGR7/SHR遺伝子の単離を行っている。 3. sgr1/scrを上部のメリステムの形成異常変異株の一つであるpinとかけ合わせた。また、重力屈性異常変異株sgr4と掛け合わせた。さらにpinとsgr4二重変異株の作出を行った。その結果、SGR1/SCRとPINあるいはSGR4の間に直接の遺伝的な関連は見当たらなかった。しかし、pinとsgr4二重変異株では内皮細胞層の増加が観察されSCR/SGR1の発現か機能が異常になった可能性が示唆された。
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