• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

DNA損傷部位でのバイパスDNA合成による突然変異の発生機構

研究課題

研究課題/領域番号 10044208
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

真木 寿治  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (20199649)

研究分担者 秋山 昌広  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (80273837)
キーワードDNAポリメラーゼ / 発がん物質 / 変異原 / DNA複製 / DNA修復 / 誤りがち修復 / SOS応答 / SOS修復
研究概要

本研究計画での主要な問題点は生物に普遍的に存在するDNA損傷部位でのバイパスDNA合成による突然変異の発生機構について、その過程に関与するDNAポリメラーゼ等のタンパク質性因子の役割を明らかにし、バイパスDNA合成に起因する突然変異の制御の仕組みを解明することである。本年度は以下の2つの項目について研究を実施し、新たな知見を得た。
1.試験管内DNA合成系を用いたDNA鎖伸長反応ポージング部位の解析:突然変異の発生におけるDNA合成阻害の意義を探る目的で、M13ファージ単鎖DNA上での大腸菌複製酵素のポージング部位について詳細な解析を行った。その結果、M13ゲノム上に強力なポージング領域が8ヶ所見出されたが、塩基配列レベルではそれぞれの領域は複数のポージング部位から構成されていることが判明し、それらの半数はヘアピン構造を取ることが明らかにされた。また、DNA鎖伸長反応速度が野生型複製酵素に比べて1/4程度に低下し、ポージング配列に抵抗性を示すdnaE173変異株由来の複製酵素について詳細な生化学的解析を行い、DNA鎖伸長反応の速度に校正機能が深く関与していることを示した。
2.バイパスDNA合成に関連する諸因子の同定と精製:昨年度の本研究計画で見出されたアフリカツメガエル卵母細胞抽出液中でのバイパスDNA合成活性について、詳細な解析を進めた。部分精製および異なるDNA損傷を持つ鋳型DNAでの解析から、バイパスDNA合成には少なくとも3つの異なる経路が存在することを見出した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Fujii: "DNA Replication Errors Produced by the Replicative Apparatus of Esherichia coli"J.Mol.Biol.. 289. 835-850 (1999)

  • [文献書誌] M.Seki: "Strand Asymmetry of +1 Frameshift Mutagenesis at Repetitive DNA Sequences by DNA Polymerase III Holoenzyme of Eschericgia coli"J.Biol.Chem.. 274. 33313-33319 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi