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1999 年度 実績報告書

カイコシステインプロテアーゼ(BCP):X-線結晶解析と活性化機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10044210
研究機関山口大学

研究代表者

高橋 進  山口大学, 農学部, 教授 (90022665)

研究分担者 景山 節  京都大学, 霊長類研究所, 教授 (20027501)
山本 芳美  山口大学, 農学部, 助教授 (40115514)
渡部 省二  山口大学, 農学部, 助教授 (30113020)
キーワードシステインプロテアーゼ / BCP / 活性化機構
研究概要

現在プロテアーゼはその活性中心のアミノ酸により4種類に分類されている。すなわち、1)セリン、2)アスパラギン酸、3)メタロ、4)システインプロテアーゼである。
いずれも不活性な前駆体として生合成され、活性化を受けて機能するようになる。それらのうちシステインプロテアーゼは活性化の機構が不明である。本研究ではこの解決をめざした。活性化の機構を知るためにはその立体構造を知ることは不可欠であるため、X-線結晶解析、CDスペクトル、高圧電子顕微鏡による観察、カイネテイクスなど多様な方法を用いた。また、これらの研究を進めるるためには、大量の酵素蛋白が必要なために精製のみでは不十分でバクテリアをもちいた遺伝子の発現システムが必要である。これらを併せて検討した。本年度得られた結果は以下のとおりである。
1、大腸菌を用いた大量発現システムを確立できた。
2、酵素化学的研究から、活性化の機構はIntra-molecular-reactionでありSequentialにN-末端からプロペプチドが切断され離脱し、活性化がおこることが判明した。これは精製された酵素を用いた実験としては、世界ではじめてである。これにともないCDスペクトルによる観察ではヘリックス構造が大幅に変化することが判明し、立体構造におおきな変化がおこることが予想された。
3、酵素前駆体の立体構造に関しては、主として、CDスペクトル、超高圧電子顕微鏡、X-線結晶構造解析により解析した。いずれも成功裏に終了し、とりわけ高圧電子顕微鏡による観察では世界ではじめてそのオリゴマー構造を立証した。
4、そのた、実験中にこれまでに全く知られていなかった新しいシステインプロテアーゼ阻害蛋白質を発見しその精製、cDNAクローニンク゜、塩基、アミノ酸配列の決定、阻害機構の予備的結果をえた。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] YAMAMOTO,Y.,Watabe,S. YAMHAMA,Y.,TAKAHASHI,S.Y.: "Bombyx acid cysteine protease(BCP):Hormonal regulation of biosynthesis and accumulation in the ovary.J.Insect Physiol.46,783-791."J.INSECT PHYIOL.. 46. 783-791 (2000)

  • [文献書誌] YAMAMOTO,Y.,Watabe,S. KAGEYAMA,T.TAKAHASHI,S.: "A novel inhibitor for Bombyx cysteine proteinase is homologous to propeptide regions of cysteine proteinases.FEBS,Lett.448,257-260."FEBS,Lett.. 448. 257-260 (1999)

  • [文献書誌] YAMAMOTO,Y.他: "Purification and characterization of Bombyx cycteine proteinase(BCP)specific inhibitors from the hemolymph of Bombyx mori. Arch. Insect Biochem,Physiol."ARCH.INSECT BIOCHEM.PHYSEOL.. 41. 119-129 (1999)

  • [文献書誌] YAMAMOTO,Y.他: "Proregion of Bomyx mori cysteine proteinase functions as an intramolecular chaperone to promote proper folding of the mature enzyme.Arch."ARCH.INSECT BIOCHEM.PHYSIOL. 42. 167-178 (1999)

  • [文献書誌] WATABE,S.他: "Mitochondrial thioredoxin reductase in bovine adrenal cortex. Its purification,properties,nucleotide/amino acid sequences,and identification or ***"EUR.J.BIOCHEM.. 264. 78-84 (1999)

  • [文献書誌] INOKUMA,H.他: "Duration of antibodies against 24 kDa protein of Rhipicephalus sanguineus extract in dogs infested with adult ticks.J.vet.Med.Sci.64,179-181"J.vet.MED.SCI.. 61. 179-181 (1999)

  • [文献書誌] 高橋進: "生きもののからくり(中村、高橋編)、第1章1〜13ページ"培風館. 215 (1998)

  • [文献書誌] 渡部、山本、高橋: "最新電気泳動実験法;オートラジオグラフィーの実際"医歯薬出版、日本電気泳動学会編. 470 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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