研究課題/領域番号 |
10044221
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | (財)日本生物科学研究所 |
研究代表者 |
山内 一也 財団法人日本生物科学研究所, 主任研究員 (30072888)
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研究分担者 |
小船 富美夫 国立感染症研究所, 室長 (80142644)
布谷 鉄夫 財団法人日本生物科学研究所, 主任研究員 (80099994)
鎌田 寛 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (30139050)
甲斐 知恵子 東京大学, 農学部, 助教授 (10167330)
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キーワード | 牛疫ウイルス / 細胞性免疫 / 細胞傷害性T細胞 / 免疫抑制 |
研究概要 |
発展途上国における家畜の最重要疾患である牛疫ウイルスはリンパ組織を標的とする急性ウイルス感染の好適なモデルである。この観点から牛疫ウイルスについて、ウイルス学的・免疫学的解析を行った。得られた成果は以下のとおりである。 1. 組換え牛疫ワクチンおよび牛疫ウイルス感染における免疫機構の検査システムとして、細胞傷害性T細胞(CTL)の検出システムを確立した。これは生検で採取した自己の皮膚の細胞培養に牛疫ウイルスH遺伝子を導入した組換えアデノウイルスを感染させることにより自己標的細胞としたものである。これを組換え牛疫ワクチン接種ウシに応用した結果、防御免疫にCTLの関与が示された。 2. 牛疫ウイルス感染ウシでリンパ球幼若化能を指標として免疫能力を調べた結果、ウイルス感染により強い免疫抑制が起こることを明らかにした。 3. 組換え牛疫ワクチン接種ウシについて長期間の免疫持続の状態を調べた結果、ワクチン接種3年後において、強力な防御免疫の持続していることを明らかにした。この防御には細胞性免疫が重要な役割を果たしている可能性が示唆された。 4. 牛疫ウイルスRBOK株の全遺伝子クローンを用いて、感染性ウイルスをレスキュウする系を確立した。
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