研究課題/領域番号 |
10044227
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
木山 博資 旭川医科大学, 医学部, 教授 (00192021)
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研究分担者 |
EMSON Piers C. ベイブラハム研究所, 外国人特別研究員
SKYNNER Michael J. ファイザー製薬株式会社, 外国人特別研究員
ALLEN Nicholas D. ベイブラハム研究所, 外国人特別研究員
桐生 寿美子 (瀬尾 寿美子) 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70311529)
加藤 英政 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50292123)
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キーワード | 神経細胞特異性 / SCG10 / LacZ / GAP-43 / トランスジェニックマウス / nestin / c-jun / atf-3 |
研究概要 |
本実験系に神経特異性を持たせる試みとして、3つの方向より検討を加えた.1つは、アデノウイルス側プロモーターに神経細胞特異性を持たせるものとして、SCG10/REST系を見た.この結果、下流lacZリポーター遺伝子の発現解析では一応の特異性を見たものの、Creリコンビナーゼを発現させると、その'切れの良さ'に問題があることが判明した.2つ目は、神経マーカーとしても用いられるGAP-43のプロモータートランスジェニック動物を作製し検討した.本プロモーターは挿入位置効果を強く受けることが判り、今後insulatorなどを用いて改良する必要があった.また更に、全て未分化神経細胞前駆体をマークすべく、nestinのエンハンサーを同様にトランスジェニックマウスで検討したが、これも1部の神経細胞で発現が欠落することが見られ、我々の目的には応用しがたい結果となった.標的遺伝子では、当初より計画していたc-junの役割についても興味深い結果を見た.細胞死をみる系において、c-junが別の転写因子atf-3と連動して働く可能性を見いだした.本実験系を用いて更に考察を加えたい.また英国側のテーマであった中脳ドーパミンニューロン発生に関連して、nurr-1のサイレントノックアウトを作成中であるが、半年間の試行においても未だにgerm line移行を見ていない.この点は、急いで実現したい.また共同研究で、精神分裂病患者におけるPSD-95の前頭野における特異的発現変異を見いだしたので、これについても本実験系での臨床医学への適応を探る上で、計画中である.
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