研究課題/領域番号 |
10044232
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
高谷 節雄 山形大学, 工学部, 教授 (40154786)
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研究分担者 |
NIX Christop アーヘン総合大学, ヘルムホルツ研究所, 助手
REUL Helmut アーヘン総合大学, ヘルムホルツ研究所, 教授
野川 雅道 山形大学, 工学部, 助手 (40292445)
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キーワード | モータ駆動拍動流VAD / モータ駆動拍動流TAH / 連続流VAD / 遠心ポンプ / 心臓移植 / ポリウレタン製3尖弁 / 血液適合性 |
研究概要 |
本年度は、体内完全埋め込み式、小型、高性能、拍動流と連続流全置換型(TAH)及び補助人工心臓(VAD)の開発を目標に研究を進めた。拍動流ポンプとしては、モータの回転力をローラネジの直線方向の力に変換してプッシャープレート型血液ポンプを駆動する方式を採用した。全置換型人工心臓は、左右ポンプの間にDCモータとローラネジで構成された駆動装置を間に固定し、左右ポンプを交互に拍出する方式とし、補助人工心臓は、全置換型人工心臓の右ポンプをバックプレートで置き換えた。血液接触面は抗血栓性に優れたセグメント化ポリウレタンで作成した。ポンプ外形は、TAF、VAD共に直径90mm、厚さはTAH73mm、VAD56mmで、夫々の体積は440cc、285ccである。また、夫々の重量は340g、400gである。流量は、最高9L/minが得られた。入力電力は、VADでは、10ワット以下に維持でき、効率は最高20%が得られた。TAFに関しては、システム効率は、最高13.5%で、入力電力は10-15ワットを示した。今後、耐久テストや動物実験を通して性能の向上を計ると共に、流入・流出弁は、アーヘン大学で開発中のポリウレタン製3尖弁をポンプポートに組み込み、一体化し、またその他の体内埋め込みに必要な部品との結合等も考慮し、完全埋め込み式システムを構築していく予定である。 連続流ポンプとしては、シールを必要としない磁気駆動、3点支持遠心ポンプの設計・試作を行った。駆動装置としてのモータは拍動流ポンプと同じ物を使用した。ポンプ部の直径は60mm、駆動装置を含めた全体の高さは55mmと小型化できた。現在、圧・流量特性を評価し、ポンプシステムとしての改良そして動物実験に向けたシステムとしての構築を行っている。
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