研究課題/領域番号 |
10044258
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
植松 俊彦 岐阜大学, 医学部, 文部教官教授 (50151832)
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研究分担者 |
松野 浩之 岐阜大学, 医学部, 助手 (40273148)
丹羽 雅之 岐阜大学, 医学部, 講師 (40156146)
小澤 修 岐阜大学, 医学部, 助教授 (90225417)
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キーワード | 薬害 / 服薬歴 / 毛髪分析 / モルヒネ / コデイン / ブプレノルフィン / フレカイニド / 母集団薬物動態 |
研究概要 |
本研究は、米国側としてユタ大学ヒト中毒センター長Douglas E.Rollins教授及びその下に留学させたポスドクと日本側として植松俊彦を代表者とした岐阜大学医学部薬理学との間で「毛髪分析を薬害防止に応用する方法論」に関する国際学術研究として行った。植松が主宰する日本臨床毛髪分析研究会の第2回集会を6月に大津にて開催し、招聘聘したRollins教授との間で相互の情報交換・研究経過報告・方針決定を行った。米国側では嗜癖・中毒薬物コデイン、モルヒネなどの毛髪からの微量測定法を開発すると共に、抗菌薬オフロキサシンを毛髪中のタイムマーカーとして用い、それら薬物を摂取した正確な日時を判定する方法論の検証を行った。日本側では抗不整脈薬フレカイニドの市販後調査(第4相試験)において、同薬の毛髪分析結果が母集団薬物動態解析結果と如何なる相関関係にあるかを検証した。まずDAラットを用いた予備実験を行い、同薬が用量依存的、投与期間依存的、メラニン色素依存的に毛の組織に取り込まれることを実証した。引き続き、ヒト毛髪を分析し、また各患者の体内動態パラメータをベイズ推定しフレカイニドの毛髪中濃度が同薬のAUC、言い換えると、平均血中濃度と良好な相関関係があることを証明した。さらに、毛髪を毛根側から1cm毎に分析することにより同薬の投薬開始時期を特定できることが判明した。9月には分担者小澤と松野がユタ大学を訪問し、以上の研究の相互報告と情報交換、今後の研究方針を決定した。薬害を防止するためには過去から現在までにある薬物を摂取したか否か、摂取したとすればどれだけの量をどれだけの期間摂取したかを正確に、客観的に知る必要がある。その目的のために上記の研究から毛髪分析が極めて有用なツールとなり得ることが示唆された。
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