研究分担者 |
ESTABROOK Ro テキサス大学, 生化学部, 教授
KAGAWA Norio ヴァンダービルト大学, 生化学部, 助教授
WATERMAN Mic ヴァンダービルト大学, 生化学部, 教授
秦野 修 奈良県立医科大学, 講師 (40164850)
竹森 洋 大阪大学, 医学部, 助手 (90273672)
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研究概要 |
本研究においては,日米両グループで新たに見出されたステロイドホルモン産生組織の発生と分化を制御していると思われる因子であるZOGとPbx-1の役割を中心に,各遺伝子の構造と発現制御領域の解析,ステロイド産生活性を持つ培養細胞におけるこれらの遺伝子の発現とステロイド産生活性との関連を明らかにし副腎皮質と生殖腺の発生と分化の分子機構を解明することを目的とした。まずラットの胎生期におけるZOGの発現は副腎・生殖腺共通原基の細胞集団で既に見られ,その発現細胞は妊娠の進行と共に次第に副腎皮質の被膜付近の細胞層,つまり球状層に限局することを明らかにした(Endocr.Rcs.,24,515-520,1998,Endocrinol,139,3316-3328,1998)。このことはステロイド産生組織が発生する過程でZOGが特異的な役割を果たしていることを示唆するものである。次にZOG遺伝子のプロモーター領域を解析し,この遺伝子の特異的な発現を制御する転写因子を探索したところ,ZOGの発現はSF-1(Ad4BP),DAX-1,WTlなどの転写制御因子によって複雑に調節されることを見出し(第71回日本生化学会大会において発表),現在その詳細な解析に全力を挙げている。また副腎皮質のステロイド産生酵素であるCYP11BlとCYP11B2を大腸菌において発現させ,これらの酵素のステロイド産生活性を支える構造を明らかにした(Eur.J.Biochem.,258,869-878,1998)。以上の共同研究においては転写因子ベクターの作成と培養細胞株の樹立をアメリカ側で主に行い,ステロイド産生活性の測定と免疫組織化学的研究を主に日本側で行った。
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