研究課題/領域番号 |
10044307
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
本間 好 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60192324)
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研究分担者 |
SUEOKA Nobor 米国コロラド大学, 分子細胞生物学部, 教授
関亦 正幸 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80250190)
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キーワード | 細胞内情報伝達 / 細胞分化 / 転写調節 / グリア細胞 / 遺伝子発現 / サイレンサー蛋白質 |
研究概要 |
本研究の目的は、グリア繊維性酸性タンパク質(GFAP)遺伝子をモデルとして神経・グリア細胞特異的な遺伝子発現調節機構を解明することにより神経系の分化機構を明らかにすることである。本研究に最適な細胞系としてコロラド大学Sueoka研究室よりRT4細胞系を導入した。Sueoka研究室では本細胞系用いた研究より、神経細胞特異的遺伝子S100β、SkMII等の遺伝子の発現調節に関わる各種エレメントの情報が蓄積されているので、以後交流を密に共同研究を推進することが確認された。RT4細胞系導入後、我々独自の研究成果としてこれまでに次の結果が得られている。 1 RT4細胞系として、神経系Sten cell(RT4-AC)、ニューロン様細胞(RT4-BおよびRT4-E)、グリア様細胞(RT4-D)が存在するが、GFAPの発現はACおよびD細胞においてのみ確認された。BおよびE、また非神経細胞のラット肝由来HTC細胞では、発現が全く観察されなかった。 2 上記RT4細胞系の各細胞の各分画を用いたレポーターアッセイにより、ラットGFAP遺伝子上に、約20bPのユニークなコア配列を含むユニークな抑制性エレメントが存在することを見出した。さらにゲルシフト法およびDNAフットプリント法によりこの抑制性エレメントに特異的に結合する分子を検索した結果、分子量の大きなタンパク質複合体である可能性が示唆された。 3 BおよびEにおけるGFAPの発現抑制にゲノムのCpGメチレーションが重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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