研究課題/領域番号 |
10044311
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 共同研究 |
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
西野 仁雄 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (60073730)
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研究分担者 |
サンバーグ ポール 南フロリダ大学, 医学部, 教授
ボーロンガン セサリオ 国立保健研究機構, 研究員
犬伏 俊郎 滋賀医科大学, 分子神経生物学研究センター, 教授 (20213142)
福田 敦夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50254272)
飛田 秀樹 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (00305525)
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キーワード | ミトコンドリア毒 / 細胞死 / ネクローシス / 外側線条体 / NO / 神経移植 |
研究概要 |
ミトコンドリア呼吸鎖毒(3-nitropropionic acid,3-NPA)をラットに全身投与すると、急性脳症状を示し、線条体の外側部が選択的に傷害される。この線条体の特異脆弱性については、1)グルタミン酸毒性の閾値の低下、2)ドパミン毒性、3)外側線条体動脈の脆弱性が深く関与すること報告してきたが、本年度は、線条体細胞死の機序として、さらに以下のことを明らかにした。 1) 外側線条体動脈の内皮細胞ではNO代謝が他の脳血管より高く、3-NPAによりさらにNO代謝が高進する。 2) その結果、外側線条体動脈の内皮細胞の傷害、BBBの破綻、血漿成分の漏出がおこる。 3) 漏出した3-NPAは、血管を取り巻くアストログリアのend-feetによって取り込まれるため、アストログリア細胞が選択的にネクローシス(細胞の膨隆、破裂)に陥る。 一方、少量の3-NPAを長期間にわたり投与すると慢性的に線条体の外半部が傷害され、下肢の麻痺、筋力の低下、運動不全がおこった。この慢性線条体傷害動物に胎仔線条体細胞を移植すると、よく生着し、neuriteを伸長することがわっかた。
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