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1999 年度 実績報告書

末梢神経髄鞘形成の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 10044319
研究機関帝京大学

研究代表者

松村 喜一郎  帝京大学, 医学部, 助教授 (50260922)

研究分担者 山田 広樹  帝京大学, 医学部, 助手 (90260926)
砂田 芳秀  川崎医科大学, 医学部, 教授 (00240713)
清水 輝夫  帝京大学, 医学部, 教授 (00107666)
キーワードdystroglycan複合体 / laminin-2 / 髄鞘形成 / 細胞接着因子 / シュワン細胞
研究概要

laminin-2欠損症は筋変性に加えて末梢神経の髄鞘形成不全を特徴とする.laminin-2欠損症における末梢神経の髄鞘形成不全の分子発病機序を解明するために,軸索変性・再生時のシュワン細胞におけるβ-dystroglycan,laminin-2の発現を検討した.ウィスターラットの坐骨神経を切断ないし挫滅し,その遠位部におけるβ-dystroglycan,laminin-2の発現を免疫組織化学法ならびにイムノブロット法を用いて経時的に解析した.軸索変性時,シュワン細胞のβ-dystroglycan発現は神経切断4日後一過性に増強したが,その後除々に滅衰した.軸索再生時は,再生軸索の増加とともにβ-dystroglycan発現は除々に増強した.laminin-2の発現はβ-dystroglycanの発現にほぼ並行した.免疫電顕上,軸索変性・再生時を通じてβ-dystroglycanはシュワン細胞の基底膜に接する細胞膜下の細胞質に選択的に局在していた.その免疫反応性は軸索変性時よりも再生軸索と接触した後の方がより高い密度で観察された.シュワン細胞のβ-dystroglycan,laminin-2の発現は軸索との接触によって維持・促進されると考えられた.β-dystroglycanの微細局在からはdystroglycan複合体がシュワン細胞膜を基底膜につなぎとめる接着因子であることが示唆された.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Saito F et al.: "Characterization of the transmembrane molecular architecture of the dystoroglycan complex in Schwann cells."Journal of Biological Chemistry. 274. 8240-8246 (1999)

  • [文献書誌] Shimoji Y et al.: "A21-kDa surface protein of Mycobacterium leprae binds peripheral nerve laminin-2 and mediates Schwann cell invasion"Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A. 96. 9857-9862 (1999)

  • [文献書誌] Matsumura K et al.: "Sarcoglycan complex:a muscular supporter of dystroglycan-dystrophin interplay?"Cellular and Molecular Biology. 45. 751-762 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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