研究課題/領域番号 |
10044320
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
中江 太治 東海大学, 医学部, 教授 (50102851)
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研究分担者 |
米山 裕 東海大学, 医学部, 講師 (10220774)
良原 栄策 東海大学, 医学部, 助教授 (70167063)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 抗生物質 / 薬剤耐性 / 排出 / ポンプ / 膜蛋白 / 結晶 / X-線結晶解析 / 院内感染 |
研究概要 |
平成10年度は、膜蛋白の結晶化の基本を習得すべく、東海大学側の研究者がバーゼル大学へ行って実験を行った。一通りの結晶化の技術は身につけた。また、東海大学にX-線の結晶解析機を設置する為、バーゼル大学の研究者が東海大学を訪れ、セットアップの手伝い及びX-線結晶解析法の手ほどきを行った。平成11年度は得られた結晶のデータコレクションを行う為、東海大学の研究者がバーゼル大学へ行き、共同でデータコレクションを行った。実験結果は下記のごとくである。 (i)MexAサブユニットは内膜に結合したサブユニットであるので、昨年までは界面活性剤の存在下に結晶化を進めてきた。今年度は遺伝子を操作することによって、N-末端のシステインを別のアミノ酸に置換し、修飾している脂肪酸を外して水溶性蛋白とした。これを界面活性剤なしの条件下に結晶化したところ、約3.8オングストロームの解像度を得た。 (ii)OprMサブユニットは外膜に結合した蛋白であるが、これはOctylhydroxyethyl sulfoxide、LiCl、ポリエチレングリコール2000の存在下に結晶化に成功した。現在の解像度は約4.5オングストローム程度である。 (iii)ポンプの本体であるMexBの構造は遺伝子上でアルカリフォスフォターゼ遺伝子を融合させる手法を取り、その膜トポロジーを決定した。その結果、MexBは内膜を12回貫通する型の輸送蛋白であることが明らかとなった。また、内膜の外側にアミノ酸311ヶおよび314ヶから成る大きなドメインを有することが明らかとなった。
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