研究課題/領域番号 |
10044322
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高須 俊明 日本大学, 医学部, 教授 (90010024)
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研究分担者 |
国分 裕司 日本大学, 医学部, 助手 (40215223)
亀井 聡 日本大学, 医学部, 講師 (40142509)
駒瀬 勝啓 北里研究所, 基礎研究所, 主任研究官 (80215384)
吉川 泰弘 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80109975)
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キーワード | 亜急性硬化性全脳炎 / パプアニューギニア / 疫学 / 麻疹 / ワクチン / ウイルス / 進化 / ゲノム |
研究概要 |
平成9年度より始めたゴロカ基盤病院における登録を10年度も続行した。10年10月末までの1年半の間に、63例を診察し、34例をSSPEと診断した。 この患者数と、背景人口とから、SSPEの年間発生頻度を15歳未満人口百万当たり123と推定した。 34例を(1)予防接種歴、(2)麻疹罹患歴、(3)SSPE発病の潜伏期と年齢について調査した結果を臨床疫学的に分析した。その結果、SSPE患者の半数以上が麻疹予防接種を受けていたこと、SSPE患者の半数が乳児期に麻疹に罹患していたこと、潜伏期が短く、発病年齢が早い患者がかなり多く含まれていることを明かにした。22例のSSPE患者と3例の急性麻疹患者の臨床検体からRT-PCR法で核酸を増幅検出し、麻疹ウイルスNタンパク遺伝子の二つの領域の塩基配列を決定した。その結果、現地使用ワクチン株(Edmonston-Zagreb)と一致したもの1例、ワクチン様株3例、ワクチン株3例、野外株1例がSSPE患者検体から見つかり、野外株3例が急性麻疹患者検体から見つかった。野外株4例は一致性が高く、同一ウイルスと考えた。
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