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1998 年度 実績報告書

腎尿細管密集斑細胞におけるNaclセンサー分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 10044333
研究種目

国際学術研究

応募区分共同研究
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

岡田 泰伸  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (10025661)

研究分担者 SABIROV R.Z.  ウズベキスタン科学アカデミー, 生物物理学生理学研究所, 準教授
LAPOINTE J.ー  モントリオール大学, 生理学教室, 準教授
BELL P.D.  アラバマ大学バーミングハム校, 医学部, 教授
キーワード腎臓 / 密集斑細胞 / クロライドチャネル / カチオンチャネル / トランスポータ
研究概要

ヒトの体液量及び血圧の調節に関与する最も重要な内分泌系はレニン・アンギオテンシン・アルドステロン系である。その第1ステップである傍系球体細胞におけるレニシ分泌は、遠位尿細管において特殊分化した上皮細胞である密集斑細胞macula densa cellが尿細管液中のNa^+とCl^-濃度をセンスして、そのシグナルを傍糸球体細胞へ送ることによってトリッガーされることが知られている。ところが、密集斑におけるNaClセンサーのメカニズムについては未だに全く不明である。本研究計画では密集斑上皮細胞の管腔側膜上のK^+チャネル、Cl^-チャネル及びNa-K-2Clシンポータ、Na^+/H^+アンチポータ、Na^+/Ca^<2+>アンチポータが協力してこのNaClセンサー機能を果しているものとの仮説のもとに国際的共同研究を組むことによって、そのメカニズムを分子レベルで解明しようとしている。
本年度の成果は次の通りである。
1) 5〜6月におけるバーミングハムにおけるBell教授とのパッチクランプ共同実験によって、ウサギ腎密集斑細胞膜にCa^<2+>透過性カチオンチャネルの存在を世界ではじめて明らかにすることができた。
2) 9月における生理学研究所におけるBell及びLapointe博士とのパッチクランプ共同実験によって、同細胞膜にATP透過性アニオンチャネルの存在を世界ではじめて証明することができた。
3) 6月〜10月における生理学研究所でのSabirov博士との共同実験によって、同細胞に発現するK^+チャネル(ROMKl)とNa^+/H^+交換トランスポータ(NHE3)の遺伝子の強発現系を卵母細胞及び哺乳動物腎由来株細胞において確立し、ROMKlチャネルは細胞外Na^+濃度変化をNHE3を介する細胞内pH変化を介して感知することを明らかにした。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Okada et al.: "Criteria for the molecular identification of the volume-sensitive outwardly rectifying Cl^- channel" Journal of General Physiology. 112. 1-3 (1998)

  • [文献書誌] Tsumura, Hazama & Okada: "Activation of cAMP-dependent Cl^- currents in guinea-pig Paneth cells without relevant evidence for CFTR expression." Journal of Physiology. 512・3. 765-777 (1998)

  • [文献書誌] 森島 繁・岡田泰伸: "イオンチャネルの構造と機能" Mebio. 15・6. 12-24 (1998)

  • [文献書誌] 岡田泰伸: "Clチャネルと細胞容積調節および細胞死" Mebio. 15・6. 61-68 (1998)

  • [文献書誌] 岡田泰伸: "Cl^-チャネルの機能構造と疾患" 神経研究の進歩. 42. 263-278 (1998)

  • [文献書誌] 岡田泰伸・小島 至: "チャネルとトランスポータの構造と疾患" Molecular Medicine. 35. 4-17 (1998)

  • [文献書誌] Y.Okada: "Cell Volume Regulation : The Molecular Mechanism and Volume Sensing Machinery" Elsevier, 1-214 (1998)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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