研究課題/領域番号 |
10045024
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中野 實 千葉大学, 理学部, 教授 (80009604)
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研究分担者 |
小熊 幸一 千葉大学, 工学部, 教授 (60009529)
相見 則郎 千葉大学, 薬学部, 教授 (30009170)
竹尾 漢治 千葉大学, 真菌医学研究センター, 教授 (10027097)
米澤 直人 千葉大学, 理学部, 助教授 (80212314)
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キーワード | 細胞表層 / 分裂酵母 / グリコシダーゼ / 細胞壁 / 放射菌 / GPI-アンカー / クラウンエーテル |
研究概要 |
本研究は、文部省科学研究費補助金(千葉大学とデブレツェン大学間の国際学術研究)が2年目から基礎研究(B)(2)に移行したもので、引き続き両大学の研究者の共同のもとに遂行された。竹尾とSipiczkiの両グループは、昨年度に引き続き分裂酵母の研究を行った。分裂酵母は最も生長極性の強い酵母であり、両端でのみ生長し、生長方向と垂直面で分裂する。その球形ミュータントの生長様式を細胞壁表層構造を主な標的として調べた結果、生長方向、分裂面共に規則性が失われていることを見い出した。 中野・米澤とKissの両グループは共同して、ブタ精子表層の糖分解酵素のうちα-マンノシダーゼとβ-ガラクトシダーゼの特性づけを行い、α-マンノシダーゼがGPI-アンカー型であることをはじめて明らかにする一方、β-ガラクトシダーゼはpHの変化で会合したり解離したりする興味深い性質を持つことを見い出した。 Barabas,Penyigeのグループはクエートの油田地帯に生育するActinomycetesの一種を研究室内で生育することに成功した。相見のグループはその二次代謝産物の化学構造を解明すべく1H-と13C-NMRスペクトルの測定を行った。またBorbely等は植物毒素の細胞への効果を調べた。 小熊のグループは生物に有害な鉛を、クラウンエーテル担持樹脂カラムに選択的に吸着後、シュウ酸アンモニウム溶液で溶離した濃縮液を直接原子吸光装置に導入するという、感度、再現性いずれも良好な自動分析法を開発した。 竹尾と小熊はデブレツェン大で、KissとBarabasは千葉大でそれぞれ約1時間の講演を行った。
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