研究課題/領域番号 |
10045027
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
高安 克己 島根大学, 汽水域研究センター, 教授 (00127490)
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研究分担者 |
横田 修一郎 島根大学, 総合理工学部, 教授 (60211653)
相崎 守弘 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (20109911)
國井 秀伸 島根大学, 汽水域研究センター, 助教授 (70161651)
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キーワード | シワリク層群 / コシ川 / フェワ湖 / 流域管理 / 淡水貝 / 地盤災害 / トップリング |
研究概要 |
1.ヒマラヤ形成に関わる環境変化と貝類分布調査:ネパール南東部コシ側流域のSiwalik層について地質調査を行った。本地域にはSiwalik層中〜下部累層が分布し、中部累層はさらに上、下2部層に分けられる。それらの岩層の違いは他地域に比べて明瞭である。また、従来、上部累層とされていた地層は岩層的には中部累層の上部層に含められることが判った。調査の後半は世界最大のコシ川扇状地にあるコシ・タップ湿原で淡水貝分布調査を行った。確認された淡水貝は二枚貝1種、巻貝3種で非常に単純であったが、水鳥との関係も含め、その環境は中部シワリク層堆積時の古環境復元にとって重要な鍵になるとの印象を得た。 2.フェワ湖の流域管理に関する研究:観光開発により多くのホテルが林立し、水質悪化が懸念されているポカラ盆地のフェワ湖において、GISによる流域水質管理を行うことを目的に、湖内の水質調査、流入河川調査およびホテル、事業所等を対象とした水利用と排水処理についてのアンケート調査を行った。フェワ湖の水質は中栄養段階であったが、大腸菌が高濃度で検出され衛生学的には汚染が進んでいた。ポカラ市の流入河川では水量が少なく、流入負荷量も少ないものと推測された。水処理については腐敗槽が普及していたがそのほとんどが地下放流であった。 3.ヒマラヤ地域の構造運動と地盤災害調査:急峻地の多いネパールでは山岳地帯だけでなく南部丘陵地域でも小規模な斜面変動が頻発している。西ネパールのChor Khola地区ではトップリングした岩体の一部が2方向に滑動していることがわかった。本地域にはSiwalik層の砂岩・泥岩が急傾斜で分布している。地質時代が新しく軟質である上に、急傾斜していることがこの地区の斜面不安定化の素因と考えられる。地形実測の結果、トップリング岩体の形態とともに谷の下刻に伴うその形成過程が明らかになってきた。
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