研究分担者 |
HLILーEL Kebi グルノーブル大学, 理学部, 助教授
RAOUX Denis CNRS結晶学研究所, 所長教授
岡田 耕三 岡山大学, 理学部, 助教授 (70194355)
原田 勲 岡山大学, 理学部, 教授 (10030785)
圓山 裕 岡山大学, 理学部, 助教授 (20181836)
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研究概要 |
1, 高輝度放射光を利用した実験的研究 SPring-8においてダイヤモンド移相子によるX線の偏光状態の制御と磁気散乱・吸収実験への有効性を実証すると共に,偏光変調法によって磁気円二色性スペクトルの精度が格段に向上することが示された.これによって,精密測定が可能となり,高磁場,高圧などの極端条件下での実験が飛躍的に展開できる. 2, スピン電子状態に関する理論的研究 光電子多重散乱理論による磁気円二色性スペクトルの計算と,アンダーソン模型に基付くX線吸収スペクトルの計算が行われ,多重項結合と電荷移動効果の重要性が明らかとなった.また,X線発光分光実験から得られる共鳴非弾性X線散乱に関する多体効果を取り入れた原子モデルによる理論計算が進展した. 3, 極端条件下での実験装置の調査と開発 最高磁場10テスラの超伝導磁石を設計し,平成11年6月にSPring-8に設置される.ダイヤモンド・アンビル高圧セルの設計を進めている.偏光変調法による精密測定を通して磁気相転移の研究を推進する. 4, 第1回X線磁気円二色性に関する国際研究集会への出席と研究発表 平成11年2月12,13日にESRFにおいて研究集会が開催された.理論および実験に関する研究成果を発表した.欧米の研究者との研究討論の機会を持った. 5, 研究者の交流 岡山大学とグルノーブル大学(フランス科学院結晶学研究所)の間で延べ4名の研究者の交流を実施した.ESRF共同利用実験の実施,SPring-8における実験打ち合わせ,理論計算に関する討論を行った.
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