徳島大学は連合王国Wales大学Swanseaと平成9年学術交流を推進するため、国際交流協定を締結した。3年が経過し、平成12年に国際交流協定を更新し、今後5年間の交流を締結したばかりである。これを具体的に実行するため、まず実績のある化学の分野で、平成10年度と平成11年度に学術交流と共同研究を推進してきた。本年度はその最後の年度にあたり、本研究計画により新規有機合成反応の開発と有用化合物合成への応用についての総括を計画した。 ただし、本年度の交付金額の関係上、派遣1名と招聘1名を実施した。具体的には、平成12年8月に和田がWales大学Swanseaを訪問し、水中で進行する環境調和適応型有機合成反応の開発と応用について講演し、その後、研究協力者らと工業的プロセス開発を目指して議論した。さらに、平成12年9月に、研究協力者の高橋寿知を招聘して、高分子坦持触媒を用いる環境調和適応型有機合成反応の開発と応用について、講演会を開催して相互に学術交流を行った。 これからの有機合成反応の開発は環境に調和させる事が必要であるが、本研究で見出された反応は、環境調和適応型有機合成反応であり、グリーン化学の点で研究の成果が得られたと言える。
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