研究課題/領域番号 |
10045032
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 大学協力 |
研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
高崎 史彦 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (70011749)
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研究分担者 |
福永 力 都立大学, 理学部, 助教授 (00189961)
羽澄 昌史 大阪大学, 理学部, 助手 (20263197)
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キーワード | シリコン検出器 / FADC / KEK / BELLE / ビーム実験 / B中間子 |
研究概要 |
平成10年度は、BELLE検出器のシリコンバーテックス検出器のセンサー部分の製作と組み立てに多くの時間を割かなければならなかったので、FADCの回路製作は、ほとんどクラカウ側に頼ることになった。前年度に始まったFADCの基本設計を全年度内に完了し、モジュールの部品を年度当初には、クラカウにすべて納めることができた。128枚のシリコン検出器を読み出すのに必要なすべてのモジュールの製作を6月中に完了し、調整の後に9月には、KEKにこれらが納品された。引き続き、組み上げられたシリコン検出器の信号線をKEK筑波実験室にてFADCモジュールに接合し、11月には、宇宙線の飛跡を読み出すことに成功した。12月に、シリコン検出器をBELLE測定装置に組み込み、平成11年1月には、中心飛跡検出器で観測された宇宙線の飛跡とのマッチングに成功した。 一方、3層で多分割されたシリコン検出器板の間の相対位置を正確に求めるために、ソフトウエアーの開発が平行して行われた。これは、宇宙線がシリコン検出器に残した信号を使って行われた。現在までに、飛跡を約50ミクロンにの精度で決定できるまでに調整が進んでいる。平成11年度当初に予定されている、ビーム衝突によるB中間子崩壊実験が可能な状態になっている。
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