研究課題
国際学術研究
1.園芸生産は資材・労力・エネルギーを多投し、しかも畑作のため土壌の劣化をもたらしやすい。また、近い将来園芸生産のさらなる発展が見込まれるアジア・イセアニア地域では環境問題の発生が懸念される。そこで、本研究は当該地域において園芸研究がもっとも進んでいる3大学の研究者が協力し、アジア・オセアニア地域の園芸生産の持続的発展を図る上での問題点の解明と技術開発を目指した基礎研究を行うことを目的として始められた。2.本年度は平成10年10月に、東京大学において会議を持ち、日本、ニュージーランド、韓国における持続的園芸に関する産業や研究の実態について報告しあい、あわせて東京大学における研究成果の発表を行った。韓国の研究者は県農業試験場における持続的園芸研究の調査を行った。3.また、平成11年2月には、日本、韓国の研究物がニュージーランドを訪問し、持続的園芸産業の調査を行った。果樹・野菜ともに有機農業や低農薬栽培など発達した持続的園芸が行われていること、その技術的発展が国の指導によるものではなく、輸出のために付加価値を創出しようとする産業(農家)の意志が強く働いた結果であると推察された。このことは、持続的園芸に関する技術普及を考える場合に考慮すべき重要な点を考えられた。4.以上の調査を、成果発表をもとに来年度計画を検討した。