研究課題/領域番号 |
10045063
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 大学協力 |
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
中井 弘和 静岡大学, 農学部, 教授 (20026610)
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研究分担者 |
陳 力耕 浙江大学, 園芸系, 教授
童 啓恵 浙江大学, 茶学系, 教授
夏 英武 浙江大学, 原子核農業科学研究所, 教授
横田 博実 静岡大学, 農学部, 教授 (50115458)
高木 敏彦 静岡大学, 農学部, 教授 (40026612)
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キーワード | 茶 / 柑橘類 / 照葉樹林 / Al耐性 / 糖集積機構 / リュウサン / 持続可能型農業 / コウヨウザン |
研究概要 |
本年度は研究代表者以下4名を中国・浙江農業大学へ派遣し、中国側研究分担者と合同ゼミナールを行い、杭州市・浙江省西部中山間地域の試験研究機関や栽培地を視察研修し、情報の交換を行った。 チャのAlに対する応答の品種間差異を明らかにする一環として、従来から日本で育成されているチャの49品種(日本種)と、中国種と日本種の雑種を含む中国種17品種を用いて、Al.Mn及びリン(P)の含有量を調べた。日本種のAl含有量に大きな違いがみられなかったのに対して、中国種では1〜6gkg-1の含量を示し、中国種にAl蓄積に関する多様性が認められた。P含量も中国種で品種間の違いが大きく、日本種に比べて含量の低い品種が認められた。Mn含量に関しては日本種と中国種の間に大きな違いがみられなかった。 日中両国のウンシュウミカン栽培は高品質果実、特に糖濃度の高い果実生産が求められている。そこで、果実への糖集積の機構及び糖集積に及ぼす各種要因の解明を目的とした実験を行った。先ず、気象・土壌環境や栽培技術の異なる栽培下での果実品質を比較するためには単純な実験系の確立が必要であり、食味成分の集積器官である砂じょうのlnvtro培養を試みた。その結果、開花後50日以降のさじょうを、糖濃度10%以上の固形培地あるいは液体培地で長期培養することによって樹上着生果実と同様な糖集積が生じることを明らかにした。ついで、培地の水ポテンシャルの低下やABAの添加によって糖集積が促進されることを明らかにした。 照葉樹林帯である浙江省の西部山間地域・千島湖流域ではすでに伐採一植林が進んでいたが、主要樹種は広葉杉であり、豊かな照葉樹林は消え、広葉杉の植林地は不成績造林地化しており、森林施業管理計画と流域環境管理計画が必要であることが判明した。
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