研究概要 |
本研究は、古典籍の効率的・経済的かつ高品位な組版を実現するために、LATEXを応用することを提案した。そのために、LATEXにマクロ命令を付け加えることによって、LATEXを使えるひとなら誰もが、パソコン上で古典籍に必要な組版を得られるようにした。 我々は、主として訓点資料(漢文訓読資料)を翻刻するためのマクロを作成し、それを集積したパッケージ・ファイルkunten2e.styを作成した。このkunten2e,styはすでに、高山寺典籍文書綜合調査団編『高山寺資料叢書第18冊 明恵上人資料第四』(東京大学出版会、1998)の編集に用いられている。 我々はkunten2e.styはインターネットその他の媒体を通じて公開・配布している。 今年度は特に、LATEXのヴァージョンアップに対応してマクロの改造を行い、ドキュメントを作成して公開・配布した。また、LATEXでJIS表外字を扱う方法についても研究した。
|