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2000 年度 実績報告書

南アジアの経済発展における計画と市場

研究課題

研究課題/領域番号 10116102
研究機関法政大学

研究代表者

絵所 秀紀  法政大学, 経済学部, 教授 (10061243)

研究分担者 石上 悦朗  福岡大学, 商学部, 教授 (00151358)
清川 雪彦  一橋大学, 経済研究所, 教授 (60017663)
中里 成章  東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (30114581)
黒崎 卓  一橋大学, 経済研究所, 助教授 (90293159)
藤田 幸一  京都大学, 東南アジア研究センター, 助教授 (80272441)
キーワード南アジア / 経済改革 / グローバリゼーション / 政府の役割 / 農業構造 / 工業化 / 金融改革 / 新中間層
研究概要

本研究は、重点領域研究117「南アジア世界の構造変動とネットワーク」の計画研究の一つとして、南アジア経済の構造と変動の分析を分担した。
南アジア諸国の構造変動を惹き起こした直接の動因は、混合経済から市場経済への移行を目指すインドの経済改革である。しかし1991年の経済改革から10年が経過する中で、アジア通貨危機やインド・パキスタンの核実験といった事態が生じ、そうした環境変化の中で南アジア諸国の経済改革を位置づける必要が生じてきた。本研究はこのような環境変化を踏まえた上で、(1)南アジアにおける市場経済への移行を、地域性や歴史性が組み込まれた独自の市場経済システム構築へのプロセスとして検討する。(2)国際経済ネットワークの中に南アジアを位置付け、また南アジアと東・東南アジアとの比較を行うことによって、構造変化の特質をより鮮明なものとする。(3)政治システムの変化を視野に入れて、経済の構造変化を見る、という観点を重視した。
具体的には、90年代に入ってからの経済変化を、マクロ経済学的およびミクロ経済学的アプローチの両面から明らかにした。市場と政府介入との関係の変化、その変化の中での企業、労働組合などの組織が果たしてきた役割、企業部門での労務管理、工業労働者の労働意識の変化、および農村経済の変容、その中での農村家計の対応を分析した。南アジアの経済情勢は急速に変化している。積極的に現地調査を実施し、正確な情報を把握するよう努めた。本年度は本研究の最終年度にあたるので、報告書のとりまとめに向けて研究会を充実させた。研究成果は「講座現代南アジア」の一巻として出版される予定である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 絵所秀紀: "ジャグディシュ・バグワチとインド経済自由化の政治経済学"アジア研究. 47・1. 49-69 (2001)

  • [文献書誌] 清川雪彦: "市場経済化の進展に伴う失業・レイオフの深刻化と職務意識の変容"経済研究. 52・1. 72-93 (2001)

  • [文献書誌] 石上悦朗: "インド経済自由化と中央・州政府公企業"アジア経済. 41・11. 131-171 (2000)

  • [文献書誌] 藤田幸一: "Credit Flowing from the Poor to the Rich : The Financial Market and the Role of the Grameen Bank in Rural Bangladesh"The Developing Economics. 38・3. 343-373 (2000)

  • [文献書誌] 黒崎卓: "農業発展と作付変化-パンジャーブ農村の100年-"経済研究. 51・3. 17-21 (2000)

  • [文献書誌] 黒崎卓: "パキスタン・パンジャーブ州米・小麦作地帯における有畜農家の価格反応"アジア経済. 41・9. 2-26 (2000)

  • [文献書誌] 絵所秀紀: "南アジア経済の構造と変動"東京大学東洋文化研究所. iv+197 (2000)

  • [文献書誌] 黒崎卓: "開発のミクロ経済学-理論と応用-"岩波書店. 256 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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