研究課題/領域番号 |
10116107
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
広瀬 崇子 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (20119431)
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研究分担者 |
古田 元夫 東京大学, 大学院・綜合文化研究科, 教授 (50114632)
吉田 修 広島大学, 法学部, 助教授 (60231693)
井上 恭子 アジア経済研究所, 動向分析部, 主任調査研究員
近藤 則夫 アジア経済研究所, 地域研究部, 研究員
長崎 暢子 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (70012979)
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キーワード | 国民国家 / 地方分権 / 地域協力 / 国民統合 / 分離独立 / 選挙 / カシミール紛争 / 核実験 |
研究概要 |
1. 第12回インド連邦下院総選挙結果の総合的分析 研究分担者、研究協力者合計12名で上記選挙の分析を行った。研究分担は、(1)争点別(国防政策、経済開放政策)を各政党の選挙綱領比較、(2)主要政党の趨勢、(3)州別の選挙結果分析の3点を中心に行った。これまでインドの選挙の総合的分析、特に州ごとの分析は日本では行われていなかったので,これは初の試みとなる。いくつかの重要州がぬけているなど欠陥はあるが、今後選挙の度に共同研究を行うための基礎固めにはなったはずである。研究成果は報告書No.3の形で発表した。 2. 「国民国家」システムの変容の基礎研究 上記のテーマの研究分担者および研究協力者による研究発表および討論を行った。5回の研究会を行い、地方レベル、国家レベル、脱国家レベルのそれぞれの視点から、特定のテーマに絞って考察を行った。活発な討論が展開され、次年度以降の研究課題も絞られてきた。本年度最も重点的に討論したのは国家レベルの問題で、分離独立前に「国民国家」以外の構想ではいかなるものが提案されたか、独立時に印パ両国では何故「国民国家」モデルが採用されたか、また独立後、特にインドではどのような国家建設、国民統合が模索されたかを、stateとnationの関係、中央集権-地方分権の2つの軸を中心に討論を行った。 3. 核実験後の印パ関係 1998年5月に印パ両国が核実験を行ったため、5月から7月にかけては核実験と印パ関係を特別テーマとして扱った。7月研究会では、インドから招聘したBhabani Sen Gupta博士を囲んで特別セッションを設けた。マスコミが短期的視野から印パ核戦争の危機を強調していたが、研究者としてはより長期的視野から核実験を捉え、基本的には印パ関係に大きな変化がないとの見方が大勢を占めた。 4. 核研究分担者は以上の研究経過をふまえた上で、研究班でまとめた選挙分析を除いたテーマに関してそれぞれ研究成果を別紙の通り発表した。
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