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1998 年度 実績報告書

ミリ秒パルサー形成メカニズムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 10117212
研究機関立教大学

研究代表者

柴崎 徳明  立教大学, 理学部, 教授 (50206124)

研究分担者 蓬茨 霊運  立教大学, 理学部, 教授 (70062601)
キーワードマグネター / ソフト・ガンマ・リピーター / 超流体 / 中性子星 / 磁場の減衰
研究概要

超強磁場中性子星が発見されたので、その研究をミリ秒パルサーの研究に優先させ行い、以下のような成果を得た。
X線、ガンマ線を爆発的に放射する天体がある。今までに4例見つかっており、Soft Gamma Repeaters(SGR)と呼ばれている。私たちは、1998年の4月と9月、X線天文衛星「あすか」でこの内の一つSGR1900+14を観測した。その結果、定常的なX線放射を検出し、その強度が5.16秒の周期で振動していることをみつけた。このパルス周期は1.1×10^<-10>ss^<-1>の割合で伸びていた。さらに、X線のスペクトルはベキ型であることも見い出した。
これらの観測事実をもとに考察、検討を重ね、つぎのようなことが明らかになった。(1)パルス周期とその伸び率から、バルサーは〜10^<15>Gという超強磁場をもつ中性子星(マグネター)である。(2)解放される中性子星の回転エネルギーは少なく、定常X線成分を説明できない。エネルギー源はたぶん磁場そのものであろう。(3)定常X線成分は、中性子星表面からの熱放射ではなく、たぶん磁気圏からの非熱的放射であろう。
中性子星が誕生する際、その回転がたいへんに速く周期がミリ秒程度のときは、ダイナモメカニズムが強くはたらく。その結果、磁場は〜10^<15>Gぐらいまで成長し、マグネターができると考えられる。私たちはマグネターの磁場の進化および熱進化について調べ、次のような結果を得た。(1)コアの磁場は、ambipolardiffusionにより10^4年ぐらいで一様にはなるが、大幅に源衰することはない。(2)中性子星全体としての磁場の減衰はコアとクラストの境界あたりでのジュール損失できまり、減衰のタイムスケールは10^8年以上である。(2)解放されるジュール熱により、中性子星の表面温度は10^6年から10^8年以上わたって、〜10^5K以上に保たれる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Murakami,S.Kubo,N.Shibazaki,T.Takeshima,A.Yoshida and N.Kawai: "Accurate Position of SGR 1900+14 by Bursts and Changes in Pulse Period and Folded Pulse Profile with ASCA" Astrophys.J.510. L119-L122 (1999)

  • [文献書誌] R.Hoshi: "Hydrogen Shell-Burning Models for RX J 0925.7-4758" Publ.Astron.Soc.Japan. 50. 501-507 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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